『韓国TVドラマガイド』71号(2017年6月発売)では、イ・ジョンソク主演作のファンタジーロマンス『W-君と僕の世界-』(2016年)を特集しています。イ・ジョンソクは人気Web漫画の主人公という非現実な二次元キャラクターを、存在感ある主人公オーラを放ちながら巧みな演技力で好演。MBC演技大賞の大賞や最優秀演技賞を受賞するなど、まだ20代後半の若手ながら、ベテラン俳優に引けを取らない実力派演技者として高い評価を受けました。

 ちなみに『W』のヒロイン役は『春のワルツ』(2006年)、『トンイ』(2010年)のハン・ヒョジュ。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)の上司役で注目を集めたカン・ギヨンが出演しているのも見逃せません。

『韓国TVドラマガイド』(71)

 イ・ジョンソク4回目の表紙登場は81号(2019年2月発売)。『君の声が聞こえる』『ピノキオ』『W-君と僕の世界-』『あなたが眠っている間に』など、20代半ばから主演に抜擢され、成長を続けてきたイ・ジョンソク。表紙初登場から約4年が経ち、表紙を並べて見返すと、少年っぽさも残る20代半ばから、次第に大人の色香を感じさせる佇まいへと変化したことがわかります。

 この81号では入隊前最後の作品となった『ロマンスは別冊付録』(2019年)を特集しています。イ・ジョンソクが扮するのは出版社の若き編集長で人気作家の顔も持つウノ。プライベートではヒロイン(イ・ナヨン)の可愛い年下の弟分、職場では頼れる上司という、イ・ジョンソクの持ち味である”年下男子” と“ツンデレ”の魅力が詰まった楽しいロマンチックコメディです。

 当時、「今年(2019年)入隊することになると思う」と自ら語っていたイ・ジョンソクですが、ファンの期待に応えてこのラブコメに出演することを決めたそう。

 本作で恋のライバル役を演じたのはウィ・ハジュン。『イカゲーム』(2021年)、『バッド・アンド・クレイジー』(2021年)、『シスターズ』(2022年)、2023年のディズニープラス配信作『ザ・ワースト・オブ・イーヴィル(原題)』など、今大躍進中の俳優です。

『韓国TVドラマガイド』(81)

 イ・ジョンソク久々の表紙登場となった最新号103号(2022年12月発売)では、軍除隊後、約3年ぶりとなる最新主演作『ビッグマウス』(2022年)を特集しています。これまで数々のロマンス作で魅力を発揮してきたイ・ジョンソクが、『あなたが眠っている間に』のオ・チュンファン監督と再び組み、クライム・サスペンスのヒーロー役として新境地に挑んだ作品です。

 兵役を経て30代となったイ・ジョンソクは、「(以前は)何かを成し遂げることばかり考えていましたが、今は自然体で演じたい」と、今の心境をコメントしています。

『ビッグマウス』でイ・ジョンソクが演じるのは、何者かの策略で詐欺師“ビッグマウス”に仕立てられ、刑務所に服役することになった三流弁護士チャンホ。刑務所内での過酷なバトルに加え、ビッグマウスの正体や事件の黒幕、妻役のユナ少女時代)との泣ける夫婦愛も描かれる、復讐エンターテインメントです。

 名脇役として引っ張りだこのキム・ジュホン(『サイコだけど大丈夫』『スタートアップ:夢の扉』『ドドソソララソ』)が元検事の市長という物語のキーパーソンとして出演しているほか、クァク・ドンヨン(『ヴィンチェンツォ』)、ヤン・ギョンウォン(『愛の不時着』『ヴィンチェンツォ』)、オク・ジャヨン(『シュルプ』)など、ヒット作でおなじみの俳優たちの熱演も見どころです。

 イ・ジョンソクは、今月2022年12月に4年ぶりとなる来日ファンミーティングも開催。今後、どんなふうに新しい姿を見せてくれるのか、楽しみで仕方ありません。

『韓国TVドラマガイド』(103)