――日本語スキルがまったく衰えていませんね。

「なにもしないでいると日本語がヘタになってしまいそうだったので、アニメやドラマを字幕なしでずっと観ていました。聞き取る力はそれで保って、しゃべるほうは、なにかを考えるときに意識して日本語で考えるようにしていました。例えば、“お腹が空いたからなにか食べようかな”というのも、頭の中で日本語で考えるんです。日本語は絶対に保ちたかったので。そのためか、夢も日本語でみることがあります」

――だから、どんどん上達するんですね。日本語といえば、2015年からFm yokohamaのラジオ番組「E★K radio」のパーソナリティをずっと続けていますね(註:兵役を終えて、2022年10月に1年半ぶりに復帰し、「E★K radio~火曜日のシンピナイト」という名で再スタート)。全編日本語で、自身の近況話はもちろん、韓国の最新情報やカルチャーを紹介して、リスナーからも好評です。なかでも、韓国の音楽やドラマの話は毎回興味深く聞いていますが、これはすべてご自身で選んでいるんですか?

「そうですね。基本的な骨組みはプロデューサーさんが作ってくれますが、何を紹介するかはすべて自分が選んで一緒につくっていくっていう形です。選ぶポイントですか? 僕の好みです!(笑)」

――オススメのドラマとして、チェ・ウシクさん、キム・ダミさん主演のラブストーリー『その年、私たちは』や、大ヒットドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』もいち早く紹介していましたね。

「『その年、私たちは』はシナリオ集を買おうと思っているくらい好きなドラマなんです。あの役をもし僕だったら、どうだったかな~とか想像しながら観ることもありますが、特に『その年、私たちは』では、主人公の親友ウジン(扮キム・ソンチョル)役をやってみたいと思いました。ヒロインに片想いをしていますが、親友と好きな人の間に立って複雑な思いを胸に隠している、すごい魅力的なキャラクターだったので」

――これまでもドラマやミュージカルに挑戦してきましたが、今後こんなジャンル、こんな役を演じてみたいという欲はありますか?

「そうですね。これ!というものより、これからも自分に与えられた仕事を頑張っていきたいなあっていう気持ちが大きいです。なので、どんな役がきても、何でもやろうかなと思っています」

撮影:宮田浩史

――新しいことに挑戦するときはちょっと怖い気持ちにもなるものだと思います。何かを始めてみたいけど怖くて一歩踏み出せない人がいるとしたら、どんな言葉をかけますか?

「実は、僕も何かを始める前は、すごく緊張して怖がるタイプなので、そういう気持ちはよくわかります。なので、アドバイスになるかわからないけれど……僕はいつも周りの人たちに助けられて前に進んできたので、周りの人たちを信じていれば踏み出せるんじゃないかと思います」