ラ・ミラン主演のNetflixドラマ『良くも、悪くも、だって母親』。想像を絶するストーリー展開に毎回ハラハラしながらも惹きこまれてしまう。

 ヨンスン(ラ・ミラン)は、養豚場を経営する意中の男性と結婚し子供を授かるが、地上げ業者の策略により突然夫を失う。ひとり息子の将来を考え敢えて厳しく育てた甲斐あって、息子のガンホ(イ・ドヒョン)は、ソウル地検の検事になる。しかし、2人の間には大きな確執が生まれる。

 そんなある日、不運な事故がガンホを襲い、2人の運命は一転する。ヨンスンたちが暮らすチョウリ石垣村では、里長をはじめ世話好きで心の温かい住民たちがいつもヨンスンたちを見守っている。

 みな個性的で魅力あるキャラクターだが、特にガンホの同級生ミジュ(アン・ウンジン)の双子の子供たちが可愛すぎて頬が緩む。

■Netflix話題作『良くも、悪くも、だって母親』ロケ地、軍威のハンバム村

『良くも、悪くも、だって母親』の舞台、チュウリ石垣村の撮影が行われたのは、韓国中東部の慶尚北道・軍威(グヌィ)郡にある「ハンバム村」。950年頃、缶林(プリム)洪(ホン)氏の洪鸞(ホンラン)が定住したのがこの村の始まりといわれている。

 1390年に大洪水が発生した際に、村の南方に位置する八公山(パルコンサン)から流されてきた石を積み上げて作った石垣がこの村の特徴だ。

『良くも、悪くも、だって母親』

 全長1,600mの低い石垣が済州島を彷彿とさせることから、ハンバム村は「内陸の済州島」と呼ばれている。石垣に這うツタの葉が、春から夏には鮮やかな緑色に、秋には赤く染まる。行き交う人もまばらな石垣道を歩いているだけで幸せな気分になれる。

 村の中央にある大庁(テチョン)は、朝鮮王朝時代初期に建てられ、寺子屋として使われていたそうだ。

村の中心にある大庁は朝鮮時代初期に建てられ寺子屋として使われていた

 ハンバム村には山茱萸(サンシュユ)の木がたくさん植えられていて、3月には黄色く可憐な花を咲かせ村人たちの目を楽しませてくれる。

ハンバム村にたくさん植えられている山茱萸の木には3月に黄色い可憐な花が咲く

 秋になると赤い実をつけるが、種を取って干した実は韓方薬剤として珍重される。文化解説士の話によれば、かつてこの村の住民たちは、山茱萸の実を売って子供たちを大学にまで入れたそうだ。村の入口には山茱萸の花が咲く光景の壁画も描かれている。