――イ・ジュニョクさんが演じたチョ・ガンオクは、とにかくハイテンションなキャラですよね(笑)。演じてみてどうでしたか?
イ・ジュニョク 私はこれまでたくさんの作品に出演してきましたが、ここまでハイテンションなキャラクターに出会うのは一生に一度もないのでは? と思いました(笑)。だからこそガンオクを絶対演ってみたいと思ったんです。財閥2世のガンオクは莫大な資産を持っていて、自分勝手な行動をしても誰にも怒られない。最初にウェブトゥーンを見た時は、かなり大げさな人物だと思いました。漫画で見るぶんには楽しくて面白いけど、自分が実際演じてみようとしたら「これどうやればいいんだ!?」って思って(笑)。それからいろんな作品を探して見てみました。漫画やゲーム、映画などを参考にしようとしたんですが、やっぱり既存のキャラに囚われたらいけないと思い、ちょっと現実世界で探してみようと思ったんです。
――ガンオクには実在のモデルがいるのですか?(笑)
イ・ジュニョク それからドキュメンタリーとかリアルバラエティなどを見始めて、ガンオクみたいな行動をする人がいるのかな? と思っていたら実際にいたんですよ(笑)。リアリティ番組に出演されていた方で、一般の方なので、実名をお伝えすることは出来ませんが、本当に超リッチで、テンションにも限界がない、そういうあり得ないような方だったんです(笑)。それで、こういう方々が実在するんだな、じゃあ自分でもできるかも? と思い始めて。その時からこのイメージを信じて突き進んでいきました(笑)。ただ、やりすぎると作品のリズム感を壊す可能性もあるので、監督さんに「そういう時は制限をかけてほしい」とお願いして、楽しみながら演じました。
●プロフィール
ユ・ジテ/1976年4月13日生まれ。現代舞踊家、モデルの活動を経て、1998年に映画『バイ・ジュン さらば愛しき人』で俳優デビュー。『リベラ・メ』(2000年)、『春の日は過ぎゆく』(2001年)などの話題作を経て2003年に日本の同名漫画を原作にしたパク・チャヌク監督作『オールド・ボーイ』で演じた悪役ウジンが国内外で高く評価され、名実共にトップ俳優に。一方でチェ・ジウと共演した『スターの恋人』(2008年)からドラマにも出演を始め、『グッドワイフ~彼女の決断~』(2016年)、『花様年華~君といた季節~』(2020年)、『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』シリーズ(2022~2023年)など多彩なキャラクターを披露している。映画監督としてこれまでに長・短編映画4作を発表。今秋から建国大学映像映画学科の専任教授も務めている。
キム・ソジン/1979年12月12日生まれ。2008年に演劇『詩洞ラサ』でデビュー。イ・ソンミンら演技派俳優を多数輩出した劇団チャイムに所属する傍ら多数の演劇に主演し、舞台シーンでは常に一目置かれている女優の一人。2010年から映画出演をはじめ、『テロ、ライブ』(2013年)、『神の一手』(2015年)などに出演後、『ザ・キング』(2018年)で検事役を好演し、百想芸術大賞、大鐘賞、青龍映画賞の3大映画賞をはじめ、同年度の映画賞で助演女優賞を総なめした。2016年の『結婚契約』からドラマにも出演を始め、『悪の心を読む者たち』(2022年)では機動捜査隊のチーム長を熱演した。12月から2024年3月まで、少女時代のスヨン、ソン・ジェリムらと共演する演劇『ワイフ』に出演する。
イ・ジュニョク/1984年3月13日生まれ。2007年に俳優デビュー。『怪しい三兄弟』(2009年)の末っ子役で注目を浴び始め、『赤道の男』(2012年)、『私の人生の春の日』(2014年)、『秘密の森』シリーズ(2017年、2019年)、『リセット~運命をさかのぼる1年~』(2020年)など30を超えるドラマで多種多様な役柄を消化。今年は悪役チュ・ソンチョルを怪演したマ・ドンソク主演『犯罪都市』シリーズ第3弾『犯罪都市 NO WAY OUT』が韓国で1千万観客を超える大ヒットを記録し、一躍時の人に(日本では2024年初春公開予定)。2024年には『秘密の森』で演じた検事ソ・ドンジェを主人公にしたスピンオフドラマ『良いか悪いドンジェ』、ハン・ジミンと主演するSBSドラマ『挨拶する仲』が放送予定。
●配信情報
『ヴィジランテ』
ディズニープラス スターにて独占配信中(全8話/毎週水曜2話ずつ配信)
監督:チェ・ジョンヨル『グローリーデイ』(映画) 原作:CRG、キム・ギュサム
出演:ナム・ジュヒョク『二十五、二十一』『スタートアップ:夢の扉』『まぶしくて−私たちの耀く時間−』、ユ・ジテ『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』『マッド・ドッグ〜失われた愛を求めて〜』、イ・ジュニョク『秘密の森』『サバイバー:60日間の大統領』、キム・ソジン『悪の心を読む者たち』『モガディシュ 脱出までの14日間』(映画)
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