韓流エンタメ情報誌『韓国TVドラマガイド』編集部では、毎年、前年末から12月までの韓国放送作&日本上陸作を総括。その年の韓国ドラマ界の流行と傾向を分析して、「韓国ドラマ大賞」を発表している。
2023年を振り返ってみると、2022年の『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のパク・ウンビンや、『社内お見合い』のアン・ヒョソプ、はたまた『私の解放日誌』のソン・ソック、2021年なら『赤い袖先』のジュノ(2PM)といった、“作品から生まれたスター”がこれといって見られなかった。一方で、俳優が熟した1年とも言えるだろう。
たとえば、2020年前後にライジングスターとして取り上げていたチャウヌ(ASTRO)やソン・ガン、ロウン、キム・ヨンデといった20代の若手俳優たちだ。彼らは、この2〜3年、多様なジャンルでコツコツと役者としてキャリアを積み、今年はロマンスの主演俳優として大きく飛躍した。もともと華やかなスター性を備えていた彼らに、これまでの努力と多くの経験値が加わり、魅力的なキャラクターを見せてくれた。まさに、“俳優が育った年”だったといえよう。
また、女優は『セレブリティ』『ワンダフルデイズ』のパク・ギュヨンや、『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』で悪役ながら大ブレイクして『庭のある家』『国民死刑投票』と活躍が絶えないイム・ジヨン。同じく『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』の子役から始まり『コッソンビ熱愛史(コッソンビ 二花院の秘密)』ではヒロインを演じたシン・イェウンなど、演技は上手いが、なかなか日の目を浴びることがなかった人たちが飛躍を遂げた年でもあった。いずれも強烈なキャラクターを演じて一気に花開いたようだ。
というわけで、編集部が選んだ「2023年の顔」を紹介する。
■「韓国ドラマ大賞」大きく飛躍した「2023年の顔」ベスト5発表!
■《1位 》チャウヌ(ASTRO)『ワンダフルデイズ』、映画『デシベル』
スクリーンデビュー作『デシベル』では、物語の鍵を握るキャラクターを担ったチャウヌ。出演シーンは決して多くなかったにもかかわらず、真っ直ぐな眼差しには心情が浮かび上がり、強い印象を残した。監督も絶賛する存在感を見せ、日本でも公開以来、好評を呼んでいる。2022年~2023年の『アイランド』に続き、演技巧者たちのなかで経験を積んだことも財産になっているのだろう。
2020年の『女神降臨』以来、久々となるラブファンタジー『ワンダフルデイズ』では、アップグレードした“胸キュン男子”を体現。“顔天才”と呼ばれ、よすぎるビジュアルで損をしている俳優のひとりだが、2023年の2作は、キャラクターの人間的魅力、厚みを感じさせる名演を見せたようといえよう。
2024年には、キム・ナムジュ主演ドラマ『ワンダフル・ワールド』への出演も決定。アップデートはまだまだ続きそうだ。
●配信情報
『ワンダフルデイズ』U-NEXT見放題(日本初・独占配信)※毎週水曜配信
[2023年/全14話]演出:キム・デウン 脚本:ペク・イナ
出演:チャウヌ(ASTRO) 、パク・ギュヨン、イ・ヒョヌ
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