韓流スターの来日イベントが数多く開催された2023年。なかでも日本の韓流ファンを狂喜させたのが、初の日本ファンミーティングが実現したアン・ヒョソプだろう。

 大ヒットドラマ『浪漫ドクター キム・サブ2』の才能はあるがワケアリの若き外科医ソ・ウジン役や、『社内お見合い』の完全無欠の財閥3世カン・テム役で日本でもブレイク。2023年は『キム・サブ3』『いつかの君に』と異なるジャンルの主演作2本がヒットして、俳優としても飛躍を遂げたアン・ヒョソプ。

 その勢いに乗りアジアツアーを敢行、その一環として去る10月24日、東京国際フォーラムにて初の日本ファンミーティング「2023 AHN HYO SEOP ASIA TOUR <THE PRESENT SHOW in TOKYO> here and now」が開催された。チケットは即完売、あまりの人気に名古屋でも追加公演が行われ、合計1万5000席が完売したほどだ。さらに、アンコール公演のため、2024年2月に再び来日することが決定している。

 ここでは、トークからピアノの弾き語りまで、アン・ヒョソプの人間力と多才な魅力に心を鷲掴みにされた東京公演の模様をレポートする。(記事全2回の前編)

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■アン・ヒョソプ初来日ファンミーティングレポート!〈前編〉

 開演時間が迫り、『社内お見合い』のOSTが流れると、会場から歓声があがり、拍手が沸き起こる。始まる前から、なんという熱気だろう。オープニング映像がスクリーンに映し出され、歌いながらアン・ヒョソプが登場すると、客席は一気にヒートアップ。黒のシャツにブラックパンツという、長身&脚長&細身のスタイルが引き立つ出で立ちで、全身からカッコいいオーラが放たれている。ジャジーでおしゃれなラブソング『I’m Your Man』(原曲:ジョン・パク)をクールに歌い上げるアン・ヒョソプに、初っ端からうっとりだ。

「アニョハセヨ。こんばんは、アン・ヒョソプです。東京の皆さんとお会いできてワクワクしています。でも緊張もしています。初めてお会いするということで一生懸命準備したけれど、やっぱり緊張しています」

 と、はにかみながら日本語で挨拶。広い会場の後ろの席まで多くのファンでびっしり埋められた光景を前に、「こんなに多くの日本の方が僕に会いに来てくださるなんて不思議な感じです」と驚きを隠せない様子だ。

 東京には以前旅行で来たことがあるというアン・ヒョソプ。

「東京はすごくきれいで、食べ物が言葉にできないくらい美味しいです。ラーメン、トンカツ、うなぎも、すきやきも……滞在中にちょっと太ってしまいました。でも、お肉は外せないので、今晩は和牛を食べたいです!」

 と、存分に満喫しているよう(ちなみに前日に到着したばかり)。

 今回のファンミーティングのタイトルは、「here and now」。アン・ヒョソプ自身が企画から関わった最初のファンミーティングであり、「こうしてファンと出会って幸せな時間を過ごすのは、“今、ここ”しかない」という意味を込めて、彼自身がタイトルをつけたそう。その言葉に客席から大きな拍手が湧くと、「(ツアーで回ってきた他の国と)雰囲気が違いますね。拍手をこんなふうにもらうのは初めてです!」と感動するヒョソプに、さらに拍手が高まる。

 最初の企画は、「Happy Hour」と題して、ファンからも質問にヒョソプが答えていくコーナー。1人目の「アン・ヒョソプの“トリセツ(取説)”を教えて!」という質問には、寝ないとダメであることを力説。

「食欲、睡眠欲など、いろいろな欲があるが、他は大丈夫でも眠れないとおかしくなる。8時間は必要なのに、ドラマの撮影中は3〜4時間睡眠になってしまう。そういうときは車で寝ています。敏感になっているなと思ったら、放っておいてくれたらいいです。もちろん今日はぐっすり寝てきました!」

 と、取り扱いにおける注意点を教えてくれた。

 また、初めて会う人と親しくなる方法を訊かれると、「すぐに仲良くなれる性格ではない。無理して近づくより、自然と時間をかけて親しくなるタイプ」と自分のスタイルを告白。「相手が積極的だとプレッシャーを感じるけど…相手が積極的だとプレッシャーを感じるけど……でも今日は皆さんと早く仲良くなりたいです。例えば、好きな映画やお酒の話をするのが好きです。僕はウイスキーが好きで、よくテイスティングを楽しんでいます」と、ファンと早く近づこうとしている姿がいとおしい。