2022年4月に開局し、同年放送の『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が爆発的ヒット。その名を知らしめた韓国の新興ケーブルテレビ局、ENA。
韓国の非地上波放送局では、『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』や『愛の不時着』など世界的ヒット作を世に送り出してきたtvN、『夫婦の世界』や『財閥家の末息子〜Rich Born〜』など高視聴ドラマを連打しているJTBCが2大巨頭だが、これらに迫る勢いで、クオリティの高いドラマを生み出している。
そのENAが、公式SNSを通じて「ENA Awards」を開催。2023年に放送したドラマに“粋な”賞を授与していた。日本でも配信されている作品もあり、視聴の参考になるので、紹介したい。
■韓国ケーブルTV局ENAが2023年「ENA Awards」発表!ユニークな賞に注目
■感動したで賞『誘拐の日』ユン・ゲサン&ユナ
※PrimeVideoにて独占配信中
授賞理由:主人公を演じたユン・ゲサンと子役ユナは、感動的な演技で視聴者たちの心を動かしました。その演技を讃え、賞を授与します。
●『誘拐の日』ストーリー&見どころ
闘病中の娘ヒエ(チェ・ウヌ)の治療費捻出のため、元妻ヘウン(キム・シンロク)の指示で、11歳の少女ロヒ(ユナ)を誘拐することになったミョンジュン(ユン・ゲサン)は、ひょんなことから記憶を失ったロヒを道で拾うことに。しかも、ロヒの両親は何者かに殺害されていて……。
近年ハードボイルドな役回りが多かったユン・ゲサンが、気弱な誘拐犯というのが新鮮だ。ぼさぼさの頭、薄汚れた衣服、冴えない父親感を存分に漂わせながら、いざというときのめっぽうの腕の強さ(元柔道選手という設定!)を発揮。切れ者少女に振り回されながらも、かいがいしく食事のお世話をするなど、元来の気の優しさも感じさせ、ちょっとまぬけだけどどこかチャーミングな主人公を見事に演じている。
彼とバディを組むのは、一度見たものは忘れず、何カ国語も操る天才少女。強気な彼女があっというまに“ニセ父”を従え、逃避行をリードする姿がたのもしい。
なぜロヒの誘拐は計画されたのか、なぜ両親は殺されたのか、なぜ追われるのか、凸凹バディの行末はどうなるのか。ニセ親子のケミストリーに最後まで魅了されるはずだ。
■苦労したで賞『庭のある家』イム・ジヨン主演
※Huluにて独占配信中
授賞理由:ヒロインの隣人サンウン役を演じたイム・ジヨンは、このドラマを通して一度も笑うことなく、大変な思いをしながら演じました。その苦労を讃えて、賞を捧げます。
●『庭のある家』ストーリー&見どころ
病院長の夫を持ち、裕福に暮らす主婦ジュラン(キム・テヒ)。大きな庭のある家に引っ越した彼女は、ある日、庭に異臭を感じ不安に思う。一方、夫のDVと貧しさに苦しむ妊婦サンウン(イム・ジヨン)のもとに、夫が死んだという連絡が入る。そんななか、ジュランは庭から死体を発見し……。
異なる境遇で暮らす2人の女性が接点を持つことから始まるサスペンス・スリラー。
イム・ジヨンは、『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』の悪女ヨンジン役に続き、謎多きキャラクターを怪演。夫の死後、笑みさえ浮かべながらジャージャー麺を掻き込むシーンなど、不気味すぎて、震える。
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