■全国栽培面積の60%を誇る旧左邑ニンジンのスイーツ
月汀里海水浴場のある旧左邑(クジャウプ)は、冬ニンジンの生産地として有名だ。毎年12月~3月に収穫される旧左邑ニンジンは、全国の栽培面積の60%を誇る。温かい土の下で育てられた旧左邑ニンジンは、栄養価が高く甘みが強いのが特長だ。
旧左邑ニンジンを使ったスイーツを楽しもうと、海岸からほど近い「オヌルドファチャン」というカフェを訪ねた。店名は日本語で「今日もお天気」という意味だ。
オープンして5年、海兵隊の特殊部隊に所属した経験があるという主人は、ケーキ作りも担当しているという。
「ニンジンケーキはありますか」と尋ねると、ホール状の大きなケーキを見せてくれた。カットしていく過程で生まれる切り落としのスポンジを、朝一番の客にだけ振舞うのだという。こんな小さなプレゼントが嬉しい。
のちに提供されたニンジンケーキには、本物のニンジンを小さくカットしたものがトッピングされていた。クリームチーズと茶色のスポンジが重なっている様は、さながら雪が積もった冬の畑のようだ。
甘さ控えめでしっとりとしたケーキからは、ニンジンのフレッシュさが感じられとても美味しかった。
注文を受けてから絞るというニンジンジュースは、ニンジンの自然の甘みと香りが強く濃厚だ。ニンジン果汁で作ったウサギ型のジェラートがトッピングされているのがたまらない。