――ホン・スジュさんは初のヒロイン役ですが、撮影はどうでしたか。
ホン・スジュ「シリーズものへの出演は、初めてと言っていいくらいだったので、撮影現場でもとても緊張していましたが、監督が配慮してくださったおかげで楽しく撮影できました。役作りについては、大学生時代のへウォンと5 年後に社会人となったヘウォンを演じ分けるために声のトーンを変えたり、ヘウォンの心理変化や感情変化をスタイリングの違いで見せたりしました」
――3人の関係がとてもスリリングです。互いをどんな存在と思って演じましたか。
イ・ジェウク「テオという人物はとても頭が良くて賢い人物ですが、トップの世界に入るには、つてというか太いパイプがないといけない。その役割をイナ担ってくれました。ですから、野望を果たすために手を組んだ相手で、互いになくてはならない存在です。ヘウォンにしてもそうで、絶対的に役に立つ相手です。でも、次第に友情と愛での争いが芽生える。そのため、彼らを友達のように思うことができなかったシーンもあります(笑)。押したり引いたりの駆け引きというか……。その緊張感を意識して演じました」
イ・ジュニョン「重要な存在ですよね。徹底的に利用し合うのも、互いに何かがあるから。だからといって親しくないわけでも、嫌いなわけでもなく、ものすごく微妙なんです。そのあたりが演じていて面白かったですね」
ホン·スジュ「テオも、イナも、どちらもなくてはならない存在です。テオに関しては、ヘウォンが唯一感情に少し正直になれる存在だと思って演じました。一方でイナは友情の相手ですね。愛の相手でもありますが、友情のほうがもっとも近い存在だったと思います」
――役柄を離れて、現場でのお互いの印象はどうでしたか?
イ・ジュニョン「僕は同世代の俳優と仕事をするのが久しぶりで、はじめは緊張していたんです。年上としていろいろ気遣ったりする必要があるんじゃないかとか、僕は元来そういうのが苦手で……。でも、完全に杞憂でした。ジェウクさんはとても賢く、常に準備ができているんです。むしろ、僕が学ぶことが多かったです。すごくいい刺激をお互い与えられたと思います。何より、テオの、“俳優”イ・ジェウクさんの目を見ながら演技するのは、とてもワクワクするものがありました」
イ・ジェウク「お互い気遣ったり、面倒をみたりということもなく(笑)楽でした。僕はジュニョンさんが出ている作品すべてに嫉妬するほど大好きです。演技でぱっと変わることができるということは大きな長所だと思いますし、イ・ジュニョンという俳優がイナという人物をどのように演技するのかすごく気になりましたが、やはり立体的にうまく表現してくれました。
ジュニョンさんは現場でとても明るい人です。 和気あいあいとした雰囲気を作ってくれるんです。これもまた才能だと思ったし、このような部分は、僕がこれから俳優生活をする中で本当に必要な部分だと思いました。ジュニョンさんが話した通り、僕もたくさん学んだ現場でした」