――『不思議の国の数学者』では数学者、今作では風水師と、新たなキャラクターへの挑戦が続いていますが……?

「もっとたくさんの作品に出演したいという気持ちが年々強まっています。コメディでも、オカルトでも、スリラーでも、ジャンルは問いません。ラブストーリーなら、この年齢に合う愛の物語をやってみたいです。愛の定義もいろいろありますよね。男女の愛、親子の愛、友情もひとつの愛ですし、各世代の愛について考えてみるのも面白い。とにかく表現したいものが多すぎて、いてもたってもいられないような気持ちです」

――前作『カジノ』では25年ぶりにドラマ復帰されましたが、映画との違いは感じましたか?

「映画は2時間前後ですが、ドラマは長い。『カジノ』は16話ありました。体力的にきついところがある一方、良い面もあります。映画は要約や縮約が求められますが、ドラマは長い分、やりたいことや言いたいことが全部できる感じがする。ただ、演技をする上での違いは特にありません」

――俳優人生35年になりますが、今も変わらないものは?

「私は、高校生の頃に俳優を志してから、ほかの仕事をしたことはなく、この仕事でずっと家族を養ってきました。でも、義務だと思って俳優をしたことは一度もありません。あくまでもいい作品を作りたい、好きなことをしたいという思いだけで続けてきました。

 もしもこの先、単なる習慣として仕事をするようになったら、自分自身が嫌いになり、その時点で俳優を辞めると思います。少なくとも今は、俳優という仕事を愛しているから続けていると、自信を持って言えます」

写真:チェ・ミンシク(写真提供:KADOKAWA K+)

●チェ・ミンシク プロフィール

1962年4 月27 日生まれ。『九老アリラン』(1989年)で映画デビュー。『シュリ』(1999年)で大きく注目され、『オールド・ボーイ』(2003年)で青龍映画賞大鐘賞の主演男優賞を獲得。代表作は、『クライング・フィスト』(2005年)、『悪いやつら』(2012年)、『新しき世界』(2013年)、『バトル・オーシャン/海上決戦』(2014年)、ドラマ『カジノ』(2022~2023年)など。

●『破墓/パミョ』ストーリー​

 跡継ぎが代々謎の病気にかかるという米国在住の裕福な家族から、巨額の報酬で依頼を受けた巫堂のファリムと弟子のボンギル。すぐに先祖の墓に問題があると気づいたファリムは、風水師サンドクと葬儀師ヨングンに協力を仰ぐ。やがて4人は先祖の墓のお祓いと改葬を行うが、そこには恐ろしい秘密が隠されていて……。

●公開情報

『破墓/パミョ』新宿ピカデリーほか全国公開中

[2024 年/韓国/134 分]監督・脚本:チャン・ジェヒョン 『プリースト 悪魔を葬る者』『サバハ』

出演:チェ・ミンシク 『オールド・ボーイ』ドラマ『カジノ』、キム・ゴウン 『トッケビ 〜君がくれた愛しい日々〜』『ユミの細胞たち』ユ・ヘジン 『コンフィデンシャル/共助』、イ・ドヒョン 『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』『メランコリア ~僕らの幸せの方程式〜』

配給:KADOKAWA、KADOKAWA K プラス

提供:KADOKAWA K プラス、MOVIE WALKER PRESS KOREA 

公式サイト:pamyo-movie.jp 

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