シンガー・ソングライターで作詞・作曲家のオリビア・マーシュ(24)が、ソウル市内で自身初となる韓国デビュー公演を開催した。NewJeans改め、NJZメンバーのダニエルの姉としても知られるオリビアへの注目度は高く、チケットは発売1分で完売。オリビアは透き通った高音でバラード曲など全12曲を次々と披露しファンを魅了した。

 ラスト前の曲としてNewJeansの大ヒット曲「Ditto」を歌い出すと、途中で妹のダニエル(19)が突然の登場。まさかのハプニングに驚いた観客からは「Ditto!」の大合唱が巻き起こるほどだった。仲睦まじい姉妹のデュエットに会場は異例の興奮に包まれた。(ソウル取材/鄭孝俊)

■オリビア・マーシュ韓国初ライブでいきなりのサプライズ!ゲストに妹のダニエル登場、世界的大ヒット曲「Ditto」を姉妹デュエット!!

 それはあまりに突然だった。ソウル・麻浦区のライブハウス「オンエア」。黒のロングスカートにベージュ色のノースリーブのブラウスで登場したオリビアは、1曲目の「Waterworks」から10曲目の「Lucky me」までを時に軽やかに、時に情感たっぷりに次々と披露。

 そして11曲目。「次が最後の曲となりました。寒い冬でも心温まる曲です」と前置きして一呼吸置いた後、「『Ditto』です」と曲名を紹介した。

「Ditto」と言えば、NewJeansが22年12月に発表した1stシングル「OMG」のプレリリースシングルで、YouTubeの公式ミュージックビデオの再生回数は派生動画のside Aとside Bも合わせると計2億5000万回を超えるなど世界的人気を誇っている。

 オリビアが笑顔をたたえながらしっとりと歌い始めると、会場はたちまち華やかな気分に包まれた。が、ここで予想外の“異変”が発生。オリビアが歌唱をストップしたのに、どこかからか聞き覚えのある歌声が聞こえてくるのだ。

 すると、客席後方からマイクを手にしたダニエルがミニのドレス姿でステージに登場し、姉と抱擁。映画のようなシーンに会場からどよめきが沸き起こった。晴れ舞台に駆け付けた妹の姿を見て、感激のあまり涙を浮かべるオリビア。

 ダニエルは「姉とステージで共演するのは10年ぶりくらい。韓国では初めてです」と明かし、姉と手をつなぎながら「Ditto」を最後まで歌い上げた。思いもよらない貴重なステージに観客席の興奮が長く続いた。

■KISS OF LIFEやKep1erにも楽曲を提供し、音楽的才能を発揮!5曲収録の新EP「Meanwhile」リリース

 日本でも人気のK-POPガールズグループ、KISS OF LIFE(キスオブライフ)やKep1er(ケプラー)ほか、数々のアーティストに作詞・作曲家として楽曲を提供するなど、音楽的才能を発揮してきたオリビアは、2月13日、自分を訪ねる旅を盛り込んだ新しいEP「Meanwhile」をリリース。

「STRATEGY」「BACKSEAT」のダブルタイトル曲を含め、「WATERWORKS」「42」「PINA COLADA」まで計5曲が収録された今回のアルバムは、この2年間のオリビアの音楽的成長を盛り込んだ作品だ。

 発売を控えてステージに立ったオリビアは、満席の客席にうれしそうな表情を浮かべ、「ついにこの日が来ました。初めての公演なので緊張していますが、皆さん楽しんでください」と笑顔であいさつ。作品を披露する前にはそれぞれの曲に込めた思いを丁寧に語った。

 1曲目の「Waterworks」については「悲しくなって泣いた時にひらめいた特別な曲です」と明かす一方、2曲目の「PINA COLADA」は「旅行がとても好きなので、そんな気分を想像しながら作りました」と紹介。両曲とも、オーストラリアから韓国に渡った若き女性の青春の痛みや感受性、そしてときめきや解放感が歌に込められていた。