いよいよ最終シーズンを迎えたNetflix『イカゲーム』。シーズン3序盤は、いくつかのゲームを経て物語が大きく進展し、見応え抜群だった。今回はゲーム参加者に扮した俳優のなかから、『隠し味にはロマンス』での好演がまだ記憶に新しい388番役のカン・ハヌルと、地味ながら存在感のある025番役のイ・デヴィッド(イ・ダウィ)に注目してみよう。
■『イカゲーム』シーズン2&3の388番、元海兵隊員(?)役のカン・ハヌル
カン・ハヌルがソウルの大企業の跡取り息子を演じた『隠し味にはロマンス』を見終えたばかりなので、ギャップが感じられる『イカゲーム』388番の長髪とジャージ姿は大変新鮮だ。『椿の花咲く頃』の警察官役に象徴されるような純朴好青年イメージがあるが、『イカゲーム』ではまた違った演技の幅が楽しめる。
最近カン・ハヌルを知ったという人に見てもらいたいのが、1970年代のソウルの音楽喫茶のスターに扮した映画『セシボン』(チョンウ&ハン・ヒョジュ主演)だ。『ミセン-未生-』でブレイクした翌年の2015年、彼が25歳のときの出演作である。
下ろした前髪に銀縁メガネというお坊ちゃま然とした姿は、今とはまったくの別人と言っていいくらい印象が違うので驚くファンも多いだろう。名門の中央大学演技学科出身でミュージカルで鍛えた歌声の美しさは、劇中で称される “魔性の美声” そのもので、ファンならずともうっとりするはずだ。
