列強の思惑が渦巻く20世紀初頭の東アジアを舞台に、己の信念のため、国のために命を尽くした人々の姿を描くサスペンス映画『ハルビン』。要人の暗殺を果たした歴史上の人物・アン・ジュングン(安重根)に扮したヒョンビン、『密輸 1970』のパク・ジョンミンに加え、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』『九尾狐<クミホ>伝』シリーズなどのイ・ドンウクが、同じく祖国のために活動するレジスタンスに扮している。

 日本公開を前に来日し、日本のファンとも対面したウ・ミンホ監督に聞いた作品への思い、後編は独占インタビューをお届けする。(インタビュー記事全2回のうち後編)

■「ヒョンビンさんとイ・ドンウクさんの2ショットをぜひ見てみたかったんです(笑)」映画『ハルビン』ウ・ミンホ監督インタビュー

——大韓義軍(レジスタンス)の同志でありながら、主人公アン・ジュングンとは違う考え方を持つイ・チャンソプ役にイ・ドンウクさんを選んだ理由を教えてください。

「イ・ドンウクさんは私が常に注目してきた俳優です。ロマンチックコメディで知られていますが、『他人は地獄だ』(2019年)というドラマを見たとき、“この俳優にはこんな顔もあるのか!”と驚き、もっと別の顔があるはずだ、私がその顔を観客に見せてあげなければと思いました。また、ヒョンビンさんとの2ショットもぜひ見てみたかった(笑)。観客のみなさんも喜びそうだなと思いました。

 これは余談ですが、私たちが撮影のため約1カ月間ラトビアに滞在していたときに、偶然、これから散歩に出かけるというふたりに会ったことがあります。その姿があまりにもかっこよかったので”韓国という国を知らしめるため1日1時間ずつ、必ず散歩しろ”と冗談を言ったほどです。実際、ふたりと一緒に歩いていると、あまりにフィジカルが魅力的なので、女性だけでなく男性たちも見ていました」

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