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——これまでのフィルモグラフィを見ると同じ俳優を何度も起用されているのが印象的です。キャスティングするときのこだわりはありますか?

「“この俳優には、これまで見せてきた以外にどんな顔があるのだろう”と想像するのが楽しいんです。ヒョンビンさんにも、もっと見てみたい顔があったので、今年配信予定のディズニープラスのオリジナルシリーズ『メイド・イン・コリア』でご一緒しています。1970年代の韓国を舞台にした作品ですが、『ハルビン』とはまったく違った、歪んだ欲望に向かって進んでいく人間を演じています。

 撮影に入る前には、ヘアスタイルなど、俳優の外見をまず変えます。『インサイダーズ/内部者たち』ではイ・ビョンホンさんが長髪で登場しますし、『ハルビン』でも森辰雄少佐役のパク・フンさんが丸坊主にしています。剃る前に頭を触って確かめたらとても形がよかったので“剃ってもいいね”と言いました。また、人間は急に太ると、声も歩き方も変わるものです。『KCIA 南山の部長たち』ではイ・ヒジュンさんに20キロ増量してもらいました」

——『ハルビン』では20世紀初頭、『KCIA 南山の部長たち』、『メイド・イン・コリア』では70年代と、過去を舞台にした作品が続いています。「この時代が撮ってみたい」と、ご自分で選ばれたのですか。

「自分でも思いがけず続いていますが、過去を舞台にした作品の撮影は本当に大変なんです。韓国は短い期間で急に発展した国ということもあって、建物などを保存するよりも、新しく建て直してしまう。昔のものが残っていないので1970年代の風景を見つけるのもすごく難しかった。ですので『KCIA 南山の部長たち』を終えたあと、“二度と過去を舞台にした作品はやらない!”と思いました。

 でも、ひょんなことから『ハルビン』を撮ることになり、また“もう二度とやらない!”と思っていたら『メイド・イン・コリア』の話がきて(笑)。自分が撮る作品は自分で選ぶものだと思っていましたが、そうではなく、作品のほうが自分のところにやってくる。これは宿命なのだと思っています」

ウ・ミンホ監督 写真提供:KADOKAWA Kプラス

●ウ・ミンホ監督プロフィール

1971年生まれ。第3作『インサイダーズ/内部者たち』(2015年)が大ヒットし、数々の映画賞を受賞。『KCIA 南山の部長たち』(2020年)では実際に起きた大統領暗殺事件の裏側に迫った。ディズニープラスのオリジナルシリーズ『メイド・イン・コリア』が今年配信予定。

●『ハルビン』あらすじ

 日本軍との熾烈な戦闘に勝利したにもかかわらず、自らの判断によって多数の部下たちを失った大韓義軍参謀中将アン・ジュングン。心身に痛手を抱えたままアジトへと戻った彼に対し、同志たちの視線は冷たかった。その後、日本の政治家・伊藤博文がロシアとの協議のためハルビンにやってくるとの情報をつかんだアン・ジュングンらは、彼の命を奪う計画を立て始める。

●作品情報

『ハルビン』7月4日(金)新宿ピカデリーほか全国公開

[2024年/韓国/114分]監督:ウ・ミンホ 脚本:キム・キョンチャン、ウ・ミンホ 撮影:ホン・ギョンピョ

出演:ヒョンビン、パク・ジョンミン、チョ・ウジンチョン・ヨビン、パク・フン、ユ・ジェミョン、イ・ドンウク、リリー・フランキー、チョン・ウソン(特別出演)

配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス 提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA

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公式サイト:harbin-movie.jp

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