Netflix配信『テプン商事』が最終話を迎えた。とても余韻の残るクライマックスだった。このドラマは特に主演ジュノ（2PM）の演技力がとても光っていた。彼が演じたカン・テプン社長とはどんな人だったのだろうか。キャラクターの良さについて論じてみたい。（以下、一部ネタバレを含みます）

■2PMジュノ主演Netflix『テプン商事』一番大切な存在に気づいていくカン・テプンを応援したくなる

　第1話では、テプン商事を率いていた社長のカン・ジニョン（ソン・ドンイル）が急死してしまった。そのとき、息子のカン・テプンは、毎日ナイトクラブに繰り出すような遊ぶ人であった。

　それでも、大事なことが2つあった。花を育てることを愛する優しい青年だったこと、そして、父親の靴をていねいに磨くのを日課にしていたことだ。ここに、カン・テプンという人間の性格がよく現れている。

　根気よく花を育てるという誠実さを持っていたし、父親を尊敬してその背中をよく見ていた……それがカン・テプンの人間力に結びついたと言える。

　テプン商事を引き継いだとはいえ、1997年に起こった経済危機によって会社が倒産寸前となり、社員たちも離れていった。その中でオ・ミソン（キム・ミンハ）だけが残ってくれて、2人は一から会社の再建に乗り出した。

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　ここで発揮されたのがカン・テプンの創意と工夫を重ねる経営スタイルだ。彼は独特のアイディアを発揮して、丈夫なシューズ、ヘルメット、手術用手袋などに目をつけて、それをビジネスに結びつけようとした。その際に決して手荒なことはしなかった。あくまでも、誠実な姿勢で仕事を続けた。

　このドラマに何度も出てくるセリフ「星が見えないからといって、存在していないわけではない」という言葉が象徴的だ。本当に大切な存在に気づいていくことがカン・テプンの生き方になっていた。

　その一番大切な存在こそが「人間」である。いつも誠実に周囲の人と向き合いながら、カン・テプンは少しずつ物事をいい方向に導いていた。