話題のロマンティック・コメディ『21世紀の大君夫人』。主人公の財閥家の令嬢ソン・ヒジュ(IU)と王族のイ・アン大君(ビョン・ウソク)は、それぞれに目的を持って契約結婚に突き進むが、2人には子供の時につらい過去があった。それが、後半の展開の大きな伏線になっていく。(以下、一部ネタバレを含みます)

■『21世紀の大君夫人』主人公2人が巡り会って過酷な境遇と対峙していくのは、まさに運命!

 ヒロインのヒジュは財閥家オーナーの愛人の子供、ということがドラマの中でしきりに強調されている。ここが大きなポイントになっていた。

 ヒジュは財閥家において「望まれない子供」として登場する。彼女は常に兄のソン・テジュ(イ・ジェウォン)と比較されてきた。財閥家の跡取りとなるテジュは小さい頃から優遇されて育ち、何でも買い与えられていた。その一方で、ヒジュは自分が欲しいものがなかなか買ってもらえず、どんなに優秀な成績を収めても、決して家族から認められることはなかったのである。

 父親のキャッスル・グループ会長ソン・ヒョングッ(チョ・スンヨン)に至っては、完全にヒジュのことを無視していた。そのことが、子供心にどれほどつらかったことか。

 自分の個性そのものが埋没してしまうことを一番恐れたヒジュは、小さい頃から自分の存在を強く主張しなければならなかった。そのため、必要以上に自分を誇張し、わざと目立つように振る舞っていた。しかし、そうした態度を不快に感じる人も多く、彼女は周囲にどんどん敵を作ってしまう。

 それでも、ヒジュが美貌に優れて頭脳明晰であることは誰の目にも明らかで、隠しようがなかった。彼女は家族から冷遇されたという深いトラウマを抱えながらも、自らの力で必死に生きてきたのである。

 一方のイ・アン大君はどうだったのか。彼も子供時代に複雑な感情を抱えていた。

 兄のイ・ファン(ソンジュン)は世子として、次代の国王になる存在だ。イ・アン大君は兄の韓服を試しに着させてもらったことがあった。それを見た父親の国王イ・ギョク(ソン・ジュンホ)は烈火のごとく怒った。龍をあしらった韓服は国王と世子以外は着てはならないのだ。

 そのときに、イ・アン大君は底知れぬ疎外感を持った。自分は王家の中でどんな存在なのだろうか。その疑問が彼にとっての大きなトラウマになった。

『21世紀の大君夫人』ディズニープラス スターにて独占配信中 (C) 2026. MBC. All Rights reserved.