■【繊細ロマンスベスト5】音楽家たちの恋愛と友情ストーリー『ブラームスは好きですか?』

 若いクラシック音楽家たちの恋愛と友情、成長を描いた『ブラームスは好きですか?』(2020年)。主人公の国際的なピアニストを演じるのは若手実力派のキム・ミンジェ。一途で不器用なピュア男子がハマり役です。時代劇『恋慕』(2021年)でも男装の女性国王を演じて高評価を受けたパク・ウンビンが、切ない片思いをするヒロインを演じています。

 そして、『その年、私たちは』の二番手キム・ソンチョルが天才チェロリスト役でここにも登場! 親友と切ない三角関係に苦悩する演技で魅了してくれます。ブラームスと、その恩師シューマン、彼の妻クララのラブ・トライアングルを思わせるセリフが散りばめられており、感受性豊かな音楽家たちの恋模様が切なく胸に染みいります。全編を通して流れるクラシック音楽もヒーリング効果をよりいっそう高めてくれる珠玉作です。 

■【繊細ロマンスベスト5】10年ぶりに再会した同級生ロマンス『天気がよければ会いにゆきます

『天気がよければ会いにゆきます』(2020年)は、高校卒業から10年後に再会した男女の静かな恋模様を描いたラブストーリー。主人公が営む書店や田舎町の静かな風景、心温まるセリフが心に残る名作です。

 パク・ソジュンとの共演作『キム秘書はいったい、なぜ?』(2018年)、アイドルオタクを演じた『彼女の私生活』(2019年)、最新作のNetflixシリーズ『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』などで“ロマコメクイーン”と評される人気女優パク・ミニョンが、本作では心を閉ざしている訳ありのヒロインを演じています。

 ヒロインに想いを寄せる純朴な書店店主を演じたソ・ガンジュンの純情でソフトな佇まいには、ほっと癒されること間違いなし。書店が舞台のひとつになっていることもあり、小説の言葉を引用したセリフも多く、韓国人が愛する「文学」や「詩」の世界を感じることもできます。また、若手注目株キム・ヨンデが2人の高校時代の同級生役でちらりと出てくる点も見逃せません。