韓国の人たちはブルースが好きだ。
一緒にカラオケに行っても、ブルース調の選曲がとても多い。
きっと、気分よく聴いていたい音楽ジャンルなのだろう。
そんなブルースに「私たちの」という仲間意識を強烈に意識させるタイトルを付けている、韓国ドラマ『私たちのブルース』。間違いなく、感情を揺さぶられるドラマだ。
舞台になっているのは、私の両親の故郷である済州島(チェジュド)。海辺の風景や市場の賑わいが懐かしい。まさに、心を解き放してくれる映像の数々だ。
脚本は韓国ドラマ界を牽引してきた大物ノ・ヒギョン。オムニバス形式で登場人物たちを縦横無尽に動かして情が濃すぎる人間関係を多角的に描いている。
俳優陣は豪華絢爛。主役級のビッグネームがこぞって登場してくる。イ・ビョンホン、シン・ミナ、ハン・ジミン、キム・ウビン、チャ・スンウォン、イ・ジョンウン、キム・ヘジャ、コ・ドゥシム……本当に素晴らしい顔ぶれだ。
演じる役も多岐にわたっている。トラック行商人(イ・ビョンホン)、海女(ハン・ジミン)、船長(キム・ウビン)、銀行支店長(チャ・スンウォン)、海産物店主(イ・ジョンウン)など。みんな、どこかでつながっている。そして、物語の回に応じてブルースの演者が変わるように、登場人物たちがそれぞれの物語の主役になったり脇役になったりしていく。