◼️オクドン(キム・ヘジャ)と積み石

 17話でチュニの身内が死にかけていることを知ったオクドン。

 願掛けする気持ちで道端の小石を積み上げるが、数日後、回復は望み薄と聞き、その石を手で払い落としてしまう。

「神も仏もあるものか!」

 そんな彼女の心の声が聞こえてきそうな凄絶な場面だった。

 その場を去ろうとするオクドンだったが、嗚咽して立ち止まり、思い直したように小石を積み直す。

「石多」を実感させる済州の石垣

 三多島(風と石と女が多い島)。

 済州の別名としてガイドブックなどでよく見かける言葉だ。「三多」の文字は韓国全土で流通している済州産のミネラルウォーター(三多水)にも採用されている。

 これまで済州の風光を表す言葉としてしか認識していなかったが、このドラマは私に「三多」のもうひとつの意味を考えるきっかけを与えてくれた。

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