韓国tvNで放送されてNetflixでも同時配信されてきた『私たちのブルース』が、6月12日で最終回を終えた。全20話は圧巻のストーリー構成で、オールスター的に出演した大物俳優たちの演技も、さすがの見事さだった。このドラマを見たら、誰でも済州島(チェジュド)に行きたくなるに違いない。
そして、『私たちのブルース』をあれほど泣いて見終わったら、語りたいことは山ほどある。ドラマでよく取り上げられた済州島の海女……私の母も10代のときに済州島で海女をしていたので、母から聞いた話を語りたくて仕方がないくらいだ。
けれど、語り始めたら止まらないと思うので、その話はやめて、特に印象的だった話だけを取り上げることにしよう。
■『私たちのブルース』の魅力ある登場人物たち
『私たちのブルース』はオムニバス形式のドラマなので、主人公となる登場人物がたくさん出てきたが、一番好感を持てたのが、船長のパク・ジョンジュンを演じたキム・ウビンだった。
ジョンジュンは、謎めいた美女イ・ヨンオク(ハン・ジミン)に惚れて、ヨンオクがその気がなさそうなのに、彼女を温かく見守って献身的な愛を捧げていた。
結局、ヨンオクがジョンジュンを遠ざけようとしたのは、身内の問題を考えてのことだったのだが、彼は一途な気持ちを変えずに終始ヨンオクを支えた。
同時に、ジョンジュンに扮したキム・ウビンの優しい眼差しに心が打たれた。彼が『相続者たち』に出たときは、ギラギラする目が苦手だったのだが、彼は病気を経て俳優として復活し、今回の『私たちのブルース』では本当に素敵な役を最高の表情で演じた。そういう意味で、心からキム・ウビンの新たなる登場に拍手を送りたかった。