「キンパ(海苔巻き)は何が入っているか一目でわかりますから、予想外の味に驚かないで済みます」
これは、Netflixで大ヒット中の韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の主人公である自閉スペクトラム症の弁護士、ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)独特の海苔巻き観だ。何が入っているか一目でわかる食べ物というヨンウの見方はとても新鮮だった。
韓国の海苔巻きは本来ファストフードなので、ビジュアルはあまり重視されてこなかった。
それが変わったのは2000年頃だろうか。海苔巻き専門店に「ヌード海苔巻き」というものが登場してからだった気がする。そして、2010年頃、軽食チェーン『SCHOOL FOOD』が人気を博し、海苔巻きのおしゃれ化が加速したと記憶している。
■20年間で変化した海苔巻き、ファストフードから見た目と美味しさ重視に
この20年間の海苔巻きの最大の変化は、ごはんが減って具材が増えたことだろう。ダイエット志向の表れなのだが、海苔巻きが単なるファストフードからおしゃれに美味しく食べるものに変わっていったともいえる。