■1988年、マクドナルド1号店が江南にオープン

 金浦空港でドンウクを迎えたボンナムが手にしていたのはマクドナルドのハンバーガーだ。韓国のマクドナルド1号店は1988年の江南店だった。日本の1号店は1971年の銀座三越店なので、当時の国力の差がうかがえる。

 ドンウクたちが空港前で押すカートとそれに載った荷物も時代を感じさせる。カートのフロント部の広告はビール会社のOBだ。90年代に入るとHITEにその座をおびやかされるが、ソウル五輪の頃はOB全盛時代だった。

かつてはOBビールだったカートの広告が今どうなっているかと思い、写真を見てみたら、空港の施設を案内するLINEスタンプのキャラクターだった(写真は2019年)

 カートに載っている家電製品にも注目である。SONYの携帯式カセットプレイヤー、JVC(日本ビクターのグローバルブランド名)のビデオカメラは時代の最先端だった。

 ちらっと見える象印のマークは炊飯器の可能性が高い。我が国ではコッキリ・パプソッと呼ばれ、当時、韓国の主婦の憧れの的だった。80~90年代前半に韓国をリピートしていた人なら、現地の友人知人から炊飯器やホットプレートを買ってきてほしいと言われたことがあるのではないだろうか。

 今このシーンを見ると日本コンプレックス丸出しのようでなんだか恥ずかしい。この十数年後、日本人がサムスンの薄型テレビを買ったり、スマホを持ったりするなど想像もできなかった。