韓国エンターテイメント・ナビゲーター・田代親世と、韓流エンタメ情報誌『韓国TVドラマガイド』立ち上げ人でチーフエディター・高橋尚子が、ディープな韓流知識と韓流愛をもとに日々更新中のYouTubeチャンネル「ちかちゃんねる 韓流本舗」。新着動画から気になる話題をピックアップして内容を紹介!

韓国ドラマは二番手&脇役のサブカップルにときめく!

 キラキラ輝く主演カップルが胸締め付けるような恋を繰り広げている横で、ほっこり癒やしてくれる二番手や脇役の“サブカップル”たち。

 以前は、韓国ドラマというと4人の男女がは、激しいラブ・トライアングル、ドロドロ複雑な四角関係を繰り広げるケースが王道だったが、最近では、『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』を筆頭に、2つのカップルの恋模様が同等に描かれるパターンが増えている。

 傾向が変わってきたのは、人気脚本家キム・ウンスクの作品以降だろう。彼女の作品も初期は、『パリの恋人』をはじめ三角・四角関係を描くパターンだったが、『オンエアー』以降、異なるタイプの2組の恋模様を描く路線が始まっていく。

 例えば、『オンエアー』では、キム・ハヌル演じる女優とイ・ボムス演じる芸能事務所代表兼マネージャーのロマンスと、パク・ヨンハ演じるドラマPDとソン・ユナ演じる脚本家のロマンスが、同じ温度で描かれており、そこに4人の奇妙な友情も絡んで、上質かつ胸キュンな大人ロマンスが展開されていた。

 その後も、『紳士の品格』では4人のアラフォー男たちの恋模様(つまり4つの恋)を描き、『シークレット・ガーデン』では、ヒョンビン×ハ・ジウォンのメインカップルの脇で、ユン・サンヒョンとキム・サランが元恋人同士のやり直し愛を繰り広げた。

太陽の末裔 Love Under The Sun』では、メインのソン・ジュンギ×ソン・ヘギョカップル以上に、チン・グ×キム・ジウォンカップルが「ロミオとジュリエット」のような切ない恋模様を見せて、キム・ジウォンのブレイクのきっかけになった。

『太陽の末裔 Love Under The Sun』画像出典:KBS

 そして、キム・ウンスク脚本家が生んだ最高のサブカップルといえば、『トッケビ』の死神(イ・ドンウク)×サニー(ユ・インナ)だろう。もはやもうひとつのメインカップルとも言える宿命の愛を演じ、多くの視聴者に支持された。

 実はこの系譜、キム・ウンスクのもとで補助作家をつとめていた弟子たちにも受け継がれている。

『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』画像出典:tvN