チョン・ドヨンの作品を初めて見たのは映画『接続 ザ・コンタクト』(1997年)だった。

 透明感のある演技でとても印象的だった。共演は人気絶頂だったハン・ソッキュ。彼を相手にチョン・ドヨンは堂々たる主役を演じた。

 次に見たのは映画『スキャンダル』(2003年)。すでに本格派の主演女優の道を歩んでいたチョン・ドヨンは、ペ・ヨンジュンを相手に妖艶な演技を披露していた。

 その後の活躍もめざましい。2007年には『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭の主演女優賞に輝いた。それからも韓国映画界を代表する存在として名作の主人公であり続けた。

 そんな彼女が2023年1月から韓国tvNで放送されている『イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~』で飛びぬけたキャラクターに扮している。Netflixでも同時配信されているので日本でも大いに注目を集めるだろう。

 共演は、ヒューマンドラマの傑作『刑務所のルールブック』『賢い医師生活』で人気を集めてきたチョン・ギョンホ。好感度抜群の彼が年上の大女優と組んで意欲作に取り組んでいる。

■『イルタ・スキャンダル』でチョン・ドヨンが演じる強烈な主役キャラから目が離せない!

『イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~』のストーリーを見てみよう。

 チョン・ドヨンが扮するナム・ヘンソンは「国家代表惣菜店」のオーナー。彼女はもともとハンドボールの国家代表であったが、母が急死して弟と姪の面倒を見なければならなかったので、選手をやめて必死に働いた。

 姪は実子同然の娘として育った高校生のナム・ヘイ(ノ・ユンソ)。成績優秀で塾に通うことになったのだが、数学の人気講師がカリスマ的なチェ・チヨル(チョン・ギョンホ)だった。

『イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~』画像出典:tvN