●『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』ジェジュン(パク・ソンフン)
ジェジュンはいわずもがなのクズ男。ソン・ヘギョ演じるヒロイン、ドンワンを高校時代にいじめつくした加害者の1人であり、親の財力の笠を着て弱者を見下し、暴力を振るう。言動すべてに品性がなく、絶対に付き合いたくないどころか、近づきたくもないタイプ。欲望にまみれ、女性をモノのように扱う様は獣(けだもの)にも劣る。容姿は決して醜男ではないが、やっていることが非道なため、見ているだけで気分が悪くなる。よくぞここまで卑劣なキャラクターを演じきったと、役者パク・ソンフンに賛辞を贈りたい。
●『SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜』チャ・ミンヒョク(キム・ビョンチョル)
チャ・ミンヒョクは、誰よりも自分が優秀で正しいと信じるエゴイスト。ロースクールの教授で何かとウンチクを傾ける面倒なタイプ。家庭では絶対的権力をふるい、妻にも双子の息子たちにも自分ルールを押し付け、雰囲気をギスギスさせているが、本人は自覚がない。
妻(ユン・セア)のことを食事を作るマシンか何かと思っている節があるが、最終的に妻にぎゃふんと言わされる場面では溜飲が下がる思いだった。稼ぎはよくても夫にしたくないモラハラタイプだが、意外とこういう旦那は多いのかもしれない。
キム・ビョンチョルは、Netflix4月新作『医師チャ・ジョンスク』では、ヒロインのチャ・ジョンスク(オム・ジョンファ)の夫で、学生時代の初恋相手と不倫中の大学病院の外科課長ソ・イノを演じている。『SKYキャッスル』ほどではないにしろ、やはり夫にはしたくないキャラだが、人間味もあって、今後どう変わっていくのかが気になる。
●『気象庁の人々:社内恋愛は予測不能?!』ハン・ギジュン(ユン・バク)
気象庁の報道室事務官で、ヒロイン、ハギョン(パク・ミニョン)の元婚約者ギジュンは、ダメンズの典型。10年間交際したハギョンがいるのにもかかわらず、浮気の末、ハギョンを捨てて、年若の浮気相手とスピード結婚してしまう始末だ。新居にする予定だった部屋を慰謝料として渡したものの、不動産価値があがったため2等分にしようと言い出す図々しい男で、やることなすことすべてがイライラさせられる。
仕事ができるわけでもなく、同じ職場のハギョンの前では立つ瀬なし。ハギョンの前に年下の彼氏シウ(ソン・ガン)が現れると、自分のことは棚に置き、未練がましく口を出すなど、情けない男の典型だった。演じたユン・バクも役に対するストレスから円形脱毛症になったとか。終盤は、多少良いところも見せ始め、憎めなくなってきたのが救い。