Netflix配信中の韓国ドラマ良くも、悪くも、だって母親』は、お節介だが情に厚い人々が暮らす田舎の村を舞台に、養豚場を営みながら女手ひとつで息子を育ててきたたくましき母親ヨンスンと、不慮の事故により記憶を失い7歳の子供の心に戻ってしまった検事の息子ガンホの母子の再生を描くヒューマンストーリーだ。

 主人公親子の母親役には演技派ラ・ミラン。『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』でヒロインの助援者となる青年を好演して人気を得たイ・ドヒョンが、本作では冷酷な検事から無邪気な7歳児に戻ってしまった息子役に扮して、日本でも配信開始以来Netflixトップ10入りを続けている。

 息子ガンホの幼なじみで元恋人のミジュ役には、『賢い医師生活』のミナ役で知られるアン・ウンジン。ガンホとミジュのもう1人の幼なじみのサムシク役には、『今、私たちの学校は…』『還魂』のユ・インスが扮する。ほかにも、韓国ドラマでおなじみの名バイプレイヤーたちが揃っている。

 脚本は大ヒット映画『エクストリーム・ジョブ』などの脚本・脚色で知られるペ・セヨン、演出は『十八の瞬間』『怪物』で才能を発揮した注目の女性監督シム・ナヨンが手掛けている。

●『良くも、悪くも、だって母親』ストーリー

 幼いころから母に厳しく育てられ、優秀かつ冷徹な検察官となったガンホ(イ・ドヒョン)。だが、不慮の事故で記憶を失った彼は7歳の頃に戻ってしまう。息子のため、再び“悪い母“になろうと決心した母ヨンスン(ラ・ミラン)だが……。

 一方、ガンホの元恋人でネイリストのミジュ(アン・ウンジン)は、仲間の裏切りに遭い、実家に戻ってくる。ガンホを見たミジュは複雑な想いに心を揺らす。

●配信情報

Netflixシリーズ『良くも、悪くも、だって母親』独占配信中

[2023/全14話]演出:シム・ナヨン『怪物』『十八の瞬間』 脚本:ペ・セヨン『完璧な他人』『エクストリーム・ジョブ』

出演:ラ・ミラン、イ・ドヒョン、アン・ウンジン

■『良くも、悪くも、だって母親』”悪い母”役、ラ・ミランの泣ける演技

 本作の核となるのは、タイトルが物語るように、幼子に返ってしまった息子ガンホを再び育て直す母親ヨンスンだ。ちなみに原題は『나쁜엄마(悪い母)』である。息子を守るために厳しく育てざるを得なかった母親の葛藤と深い愛を、演技派ラ・ミランが情愛たっぷりに演じている。

 ラ・ミランは、情にあふれたキャラクターの演じ手の筆頭で、彼女が出てくるだけでほろりとさせられる。1975年3月6日生まれで、演劇俳優として活動するなか、2005年、30歳の時に大ヒット映画『親切なクムジャさん』でスクリーンデビュー。イ・ヨンエ演じるヒロインの刑務所仲間で復讐の手助けをする6人組のひとりを演じ、強烈な印象を残した。

 お茶の間で顔を知らしめたのは、2015年の大ヒットドラマ『恋のスケッチ~応答せよ1988~』。長屋に暮らす4家族の女たちのリーダー格で、夫に“ツンデレ”なキャラクターが受け、人気を集めた。

 以降、脇役から主役クラスまで、映画にドラマに引く手あまたのラ・ミランだが、なかでも編集部推しの2作を紹介したい。