韓国南西部にある全羅北道(チョルラブクト)の南原(ナムォン)市。豊かな自然に恵まれ、歴史・文化を体感することができる観光スポットがある。

■数々の韓国歴史ドラマに登場、烏鵲橋のある広寒楼苑

 南原を代表する観光スポットのひとつである広寒楼苑(クァンハルルウォン)は、朝鮮王朝時代に陰陽五行思想と風水地理思想に基づく理想郷として造成された庭園。そこに建つ広寒楼は、韓国4大楼閣の1つと言われている。

朝鮮王朝時代に造成された広寒楼苑は南原市を代表する観光スポット

 週末には広寒楼の舞台で国楽であるパンソリ(歌い手が太鼓に合わせ伝えるストーリー性のある歌)や伝統舞踏などを鑑賞することができる。

広寒楼の舞台では週末にパンソリや伝統舞踏などを鑑賞することができる

 近くを流れる蓼川(ヨチョン)の水を引いて楼閣の前に天の川を象徴する大きな池を造成し、烏鵲橋(オジャッキョ)と呼ばれる橋を架けた。この橋が『赤い袖先』『最愛の敵~王たる宿命~』『シュルプ』『哲仁王后~俺がクイーン!?~』など、数多くの歴史ドラマで印象的に登場する。

 烏鵲橋にはこんな七夕伝説がある。玉皇上帝の娘である織姫と貧しい牛飼いの牽牛は、身分違いの結婚をすることになった。しかし、上帝の怒りを買い、天の川の東と西に引き離されてしまう。泣き暮らす2人の姿を見かねたカラスとカササギたちが自ら橋となり、年に1回、7月7日の夜に天の川を渡れるように計らってくれた。

数多くの韓国歴史ドラマに登場する烏鵲橋には七夕伝説がある