Netflixで話題を呼んだソン・ガン主演の青春ラブストーリーわかっていても』で、ハン・ソヒ演じるヒロインの幼なじみで純情見守り男子を演じ、注目を集めた新鋭チェ・ジョンヒョプ。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のパク・ウンビンの次期作『無人島のディーバ(原題)』では相手役に抜擢され、今もっとも気になる俳優のひとりとされている。

 そんな彼の “純粋無垢”で伸びやかな魅力が詰め込まれているのが、『社長をスマホから救い出せ!〜恋の力でロック解除〜』だ。正義感の強さがゆえに苦戦中の就活生が、ひょんなことからIT企業の社長の座に就いたことから始まるドタバタサスペンスで、事件の謎解きもあり、ツンデレ秘書とともに紡がれていく淡い恋模様もあり、若き社長の成長物語もありの見どころの多い作品になっている。

 タイトルからして風変わりな本作、その魅力をチェ・ジョンヒョプ自身に語ってもらった。

■チェ・ジョンヒョプ『社長をスマホから救い出せ!』インタビュー「インソンは現実世界にいそうでいない人物」

――このドラマは、就活生インソンがスマホに閉じ込められたIT企業社長ソンジュ(パク・ソンウン)の代わりに社長となり、事件の真相を探っていくという風変わりな設定のサスペンスです。平凡だけれど誠実な主人公インソンを共感度たっぷりに演じていますね。

「原作のウェブ漫画を知っていて、内容や登場人物たちの設定が印象的に残っていました。インソンという人物を僕が演じたらどんなふうになるだろうと思い、出演を決めたんです」

――『わかっていても』で演じたキャラクターも純粋な青年で“じゃがいもくん”と呼ばれて人気を集めました。今作のインソンも優しい“いい人”キャラですが、役作りで意識したことは?

「就職活動中の青年が社長になって成長していく過程をどんなふうに見せていけばいいだろうかと試行錯誤しました。そんななか、監督からインソンは『純粋であってほしい』と言われたんです。就職活動中の青年であれば、ふつうは空気を読めるべきですが、インソンはそうではありません。監督がおっしゃったように、ちょっと鈍感なところはあるけれど、誰よりも心はまっすぐな人物に見えるように演じようと努力しました。社長になってからも、間抜けなところもありつつ誠実な“パク・インソン社長”を描き出したいと思いました」

――困っている人を放っておけず、危険なのに首を突っ込んでしまうインソンにキュンとします。

「インソンは現実世界にいそうでいない人物だと思います。怖がりだけれど、果敢に挑んでいくところが魅力的ですね。似ているところは……何事にも誠心誠意で取り組むところは僕と重なります。特に、演技に臨むときはいつも誠意を尽くしています。それからインソンのように不正は見過ごせませんが、どんなときでも首を突っ込むというわけではありません。インソンほどお節介ではないということですね(笑)」