■『彼女の私生活』ヒロインの幼なじみで等身大の魅力
美術館のキュレイターとして働く一方、私生活では熱狂的なアイドルオタクのヒロインと、元アーティストで変わり者の美術館長が繰り広げるロマンチックコメディ『彼女の私生活』。『キム秘書はいったい、なぜ?』のパク・ミニョンがアイドル追っかけのヒロイン、ドクミを扮し、世のオタクたちの共感を誘った。
アン・ボヒョンは、ドクミと家族同然のように育った幼なじみ、ウンギ役に。元オリンピック銀メダリストで現在は柔道館館長という無骨男子で、粗野で大雑把ないかにも“体育会系男子”。元ボクシング選手だったアン・ボヒョンにぴったりだ。
報われない二番手という役どころだったが、広い心でドンミを見守り、引くところは引く優しさ、頼もしさがあり、好印象を残した。もちろん、キム・ジェウク演じる、気難しいがオタクへの理解度が高い、“大人な”美術館長ライアンも素敵。
■『マイネーム:偽りと復讐』タフな刑事役で切ない愛も
『マイネーム:偽りと復讐』は、父を殺した敵への復讐のため、麻薬組織の一員でありながら警察組織に潜入するヒロインの戦いを描いたハードボイルドアクション。Netflixで配信され、好評を呼んだ1本だ。
アン・ボヒョンは、ハン・ソヒ演じる“戦うヒロイン”ジウが潜入する麻薬捜査隊の敏腕刑事ピルト役に。はじめはジウを危険視し警戒していたピルトが、彼女の熱心な仕事ぶりに触れるなかで信じていくようになる過程には、切ないロマンスが浮かび上がり、胸をしめつける。
実は、麻薬組織側の悪役でオファーされていたが、監督から「これまでのイメージを変えて、今回は善良なキャラクターをやってみたらどうか」と提案され、この役に抜擢されたそう。出番は多くはないが、官能的なラブシーンを含め、感情を揺さぶられる。