朝鮮王朝時代の名君イ・サン（正祖）の若き姿を、1人の女性を愛した男としての側面から描いて大ヒットした王宮ロマンス『赤い袖先』。主人公イ・サンを演じたジュノ（2PM）が俳優として名実ともにトップスターの座を確立した本作が、9月1日よりテレビ東京で日本初地上波放送がスタートして、盛り上がりを見せている。

　序盤は、ラブコメテイストな場面も多く、爆笑&胸キュン。宮女ドギムに対して、抑えきれぬ想いをぶつけるサンに終始ドキドキさせられる一方、中盤以降、切ないラブストーリーが展開。

　王はその女を愛したが、その宮女も王を愛していたのか？

　気になる2人のロマンスを、各話ごとに解説する。（本記事はオリジナル版全17話をもとに紹介。TV放送は日本編集版の全27話。※以下、一部ネタバレあり）

■『赤い袖先』第1話「幼き日の出会い」

●あらすじ

　宮廷に仕える幼い見習い宮女ソン・ドギムは仲間たちに得意の本の読み聞かせをしているのがバレて、罰として王・英祖（ヨンジョ）の側室で、亡くなった暎嬪（ヨンビン）の弔問に１人で行かされる。

　実の祖母、暎嬪の死を知った世孫（セソン）イ・サンも周囲に黙って暎嬪が住んでいた後宮に。夜道で迷っていたドギムはサンと出会い、２人で無事に後宮にたどり着くが……。

●見どころ

　幼少期のサンとドギムの出会いを描いた回。祖母を亡くした悲しみをただの見習い宮女のドギムに吐露し、心慰められた少年サンは、彼女と別れたのち、大勢いる宮女たちのなかから彼女を探そうとするが、叶わずに終わる。

「会ったら、ありがとうと言いたかった。だが、私のそばにいない方がいい。危険だから」と、自身の心のうちに思い出として収めてしまう。この国の王となる者の孤独、愛を諦めなければならない宿命に、幼い頃から縛られているのだ。

　サンとドギム、この先の２人の関係が容易でないことがすでに予想される。