ロマンスの名手として日本でも人気のチ・チャンウクが、“甘さ封印”“タフさ全開”で挑む最新ドラマ『最悪の悪』。ディズニープラス スターにて独占配信され、早くも「次が気になる!」と好評を呼んでいる。

 チャンウクが演じるのは、出世をかけて麻薬組織に潜り込む刑事パク・ジュンモ。『ヒーラー〜最高のパートナー〜』『THE K2〜キミだけを守りたい』などで切れ味鋭いアクションを魅せてきた彼が、荒々しくワイルドな姿を披露している。

 潜入先組織のボス、チョン・ギチョルには、『イカゲーム』『シスターズ』などで注目度急上昇中のウィ・ハジュン。ジュンモの妻で、ギチョルの初恋の女性、ユ・ウィジョンを『女神降臨』のイム・セミが担い、揺れ動く2人の男たちのドラマからも目が離せない。

 今回は、劇中でスリリングな関係を見せた3人の和気あいあいインタビューをお届けする。(取材:酒井美絵子/記事全2回のうち1回目)

『最悪の悪』(C)2023 Disney and its related entities

■チ・チャンウク×ウィ・ハジュン×イム・セミ『最悪の悪』スペシャルインタビュー〈前編〉

――今作が初共演となりましたが、お互いの第一印象、そして、共演してみて知った俳優としての魅力を教えてください。

チ・チャンウク 二人とも第一印象はとてもよかったです。(日本語で)すごい。イム・セミさんは美しくて、ウィ・ハジュンさんはイケメンのうえ親切そうな印象でした。実際に仕事をしてみても、2人とも思いやりがあって、それがとてもありがたかったです。作品について、たくさん話し合ったし、“作品を一緒に作っている”という気持ちを感じられれたことがとてもよかったですね。おかげで、より楽しく仕事ができたと思います。僕にとって、とてもいいパートナーでした。

ウィ・ハジュン 僕も、第一印象は、(チ・チャンウクを見て)イケメンだ!(イム・セミを見て)きれいだ!でした。そして、親切で優しそうだという印象を受けました。もともと俳優として、とても好きな先輩方でしたが、撮影現場でさらに驚きました。キャリアも長く僕よりもずっと先輩にもかかわらず、現場では常に明るく振る舞い、周りに配慮して、全体を見渡しているんです。作品に対する情熱や態度、努力。そんなことをたくさん学びました。そういったヒョン(お兄さん)やヌナ(お姉さん)のマインドを学び、助けられて、俳優としても、一人の人間としても、とても成長した作品になったと思います!

イム・セミ 初めてお会いしてから今まで、ずっと感じていることがあります。チャンウクさんはルックスがとてもいいじゃないですか。本当にカッコよくて、でもそれだけではなくウィットに富んだ方なんです。私が自慢したいくらい。どんなにシリアスでハードな撮影が続いても、一度もうんざりした姿や、イラつく姿を見せたことはありません。撮影中も、イベントがあった昨日も、そして(インタビュー日の)今朝も……。本当に明るくて優しくて、思いやりのある方でした。会うたびいつも、その印象が続いています。

――キャラクターを演じる上で、意識したキーワードがあれば教えてください。

チ・チャンウク キーワードですか……。「コミュニケーション」だったと思います。そして、「信頼」。今回、共演者の方々にたくさん頼った気がします。ジャンルがノワールなので、俳優が演じる部分より、仕掛け(演出効果)によって作られていく部分が多いんです。メイク、美術、小道具、撮影や照明、演出的な部分、そしてアクションチーム。そんな方々に助けてもらわなければいけない瞬間がとても多くて。僕も人間なので、自分で表現できる感情には限界がありました。ただそのギリギリの部分を最大限、より深く見せたい作品でもあったので、『最悪の悪』チームのスタッフたちの助けが必要でした。それで、彼らとたくさんコミュニケーションをとること、信頼することを重要視しました。また、現場では、俳優たちとの関係、監督との密なやり取りにもっとも重点を置いたし、なにより重要なことだと思っていました。

ウィ・ハジュン 演技で重点を置いたキーワード?

チ・チャンウク 信頼とか?

イム・セミ 今日は何で笑わせようか?

(三人で笑い合う)

イム・セミ 毎回、準備してきていたじゃない(笑)。