ロマンスの名手として日本でも人気のチ・チャンウクが、“甘さ封印”“タフさ全開”で挑む最新ドラマ『最悪の悪』。ディズニープラス スターにて独占配信中だ。
チャンウクが演じるのは、出世をかけて麻薬組織に潜り込む刑事パク・ジュンモ。『ヒーラー〜最高のパートナー〜』『THE K2〜キミだけを守りたい』などで切れ味鋭いアクションを魅せてきた彼が、荒々しくワイルドな姿を披露している。
潜入先組織のボス、チョン・ギチョルには、『イカゲーム』『シスターズ』などで注目度急上昇中のウィ・ハジュン。ジュンモの妻で、ギチョルの初恋のひと、ユ・ウィジョンを『女神降臨』のイム・セミが担い、揺れ動く２人の男たちのドラマからも目が離せない。
劇中でスリリングな関係を見せた３人の和気あいあいインタビューをお届けする。（取材：酒井美絵子／記事全２回のうち後編）
■チ・チャンウク×ウィ・ハジュン×イム・セミ『最悪の悪』スペシャルインタビュー〈後編〉
――もっとも愛着のあるシーンは？
チ・チャンウク 今、振り返ってみると、すべてのシーンに愛着があります。なぜなら僕たちはすべての現場において、適当に準備したシーンはひとつもないから。皆でたくさん悩んで、緻密に、情熱をもって撮影しました。もちろん、他の作品もそうですが。あえて選ぶなら、まだ放送を観ていないのでわからないですが、ティーザー映像を観ると、田んぼのなかでジュンモが取っ組み合いをしているシーンがあります。そのシーンが初めての撮影で、ジュンモの人物像を見せる場面でしたが、すべてカットされたんです。作品の流れやテンポのために、カットされたのですが、そのシーンに出ていた俳優さんたちが一番残念だったと思います。僕もそうだし。監督もそうだし。そのシーンが残念で、そのシーンが本編とは別に公開される計画があるといいのですが……。
イム・セミ 計画があるって言っていたよ。
チ・チャンウク You Tubeなどを通じてそのシーンがリリースされるのではないかと思いますが、それがちょっと残念なところですね。
ウィ・ハジュン ものすごく苦労して撮ったんですよね。すごく暑い日に。
チ・チャンウク 3日間撮ったよ。3日間、真夏に……。全員が苦労して撮ったのに、残念でした。
ウィ・ハジュン ものすごく一生懸命ベストを尽くして撮ったので、愛着が湧くシーンはたくさんあります。本当にたくさんあるんですよ。そのなかであえて一つあげるなら、8話のアクションですね。この作品で一番ハードで激しいアクションシーンです。ジュンモとウィジョン、ギチョル、すべての俳優たちがベストを尽くして撮りました。そのシーンを見ると、誰が善で、誰が悪なのか、この人たちはこれからこの関係性をどう克服していくのか？……息が詰まるような感情に揺さぶられると思います。いろんな思いがぐるぐる頭をかけめぐるようなシーン。とてもたくさん思いが浮かんでくる場面で、『最悪の悪』が伝えたいものがこの場面に集約されているともいえるシーンなので、愛着があります。
イム・セミ 私もそのシーンはとても好きです。それと、ジュンモが潜入捜査する前の夫婦としてのシーン、物語が進むにつれて変わっていく関係性、捜査が進んでいく過程一つひとつ、そして最後の撮影。瞬間ごとに、ウィジョンとして願っていたもの、彼の眼差しが本当にすべて記憶に残っていて、どれを選ぶべきか……。すべてとても重要で、大切なものです。私はMBTI（性格診断）がF（感情的）なので、感情がぐっと湧き上がってきますね（笑）。
