ムービング』のチョ・インソン(1981年生まれ)や、『ヒップタッチの女王』のイ・ミンギ(1985年生まれ)など、今、1980年代生まれのオトナ俳優たちが熱い。

 現在Netflixで連日視聴ランキングトップ10入りするほど人気を得ている『九尾狐(クミホ)伝』の主演俳優、イ・ドンウクもその一人だ。

■『九尾狐伝』主演イ・ドンウクの妖しく美しいオーラ、カッコよさにハマる!

『九尾狐伝』は、人間界に長く暮らし、現代社会にすっかりなじんだ伝説の霊獣“九尾狐”と、悲しい過去を持つ人間の愛を描いたファンタジーロマンスだ。

トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』の死神役でも愛されたイ・ドンウクが、“元”山の神である九尾狐イ・ヨンに扮し、浮世離れした美のオーラを放出。もはや、神や妖物キャラを演じさせたら右に出る者はない。

 1981年11月6日生まれで現在41歳(2023年10月現在)のイ・ドンウクは、同世代の俳優のなかでも独特の色を持つ。ちなみに、デビュー当時に出演した若手俳優の登竜門『学校』シリーズで一緒に出ていた同期俳優には、キム・レウォンハ・ジウォン、チョ・インソンと、今やベテラン勢が名を連ねる。

 売れっ子脚本家ホン姉妹による大ヒットラブコメディ『マイガール』(2005年)や、キム・ソナとの共演ロマンス『女の香り』(2011年)など、ツンデレ御曹司役でも当たりが多いが、本人曰く「ラブストーリーは少ない」。特に近年は、戦慄のホラー『他人は地獄だ』、バディアクション『バッド・アンド・クレイジー』など、キャラクターの立った挑戦作が目立ち、本作もロマンスではあるが、その流れといえよう。

 なにせ人間の姿をした“九尾狐”役である。洗練された外見にミステリアスな雰囲気で、クールに生きるキャラクターだが、クセの強さも相当だ。

 映画『トイ・ストーリー3』のことを語り出すと熱くなり、3度の食事よりチョコミントアイスクリームを愛する。飄々としたおかしみ、ちょいちょい見せる茶目っ気、子供じみた言動が憎めない一方、初恋の女性を一途に想い続ける純情さも……と、心をくすぐる要素だらけ。

 いざというときは凄まじい霊力で悪を退治し、愛する者を守る。非現実的なキャラクターなのに、イ・ドンウクが演じると違和感は皆無で、おもしろカッコいい魅力から目が離せなくなる。

『九尾狐伝』(C) STUDIO DRAGON CORPORATION