甘くセクシーな魅力で“ロマンス職人”の異名を誇る人気俳優チ・チャンウクと、“最強コメディエンヌ”シン・ヘソン主演で、話題を呼んでいるNetflix配信作『サムダルリへようこそ』。

 心温まる癒し系ストーリーが口コミで広がり、最終回を控えて現地では視聴率が右肩上がりとなっている。韓国のリゾート地、済州島を舞台に、久々に再会した30代後半の幼なじみの男女の恋の行方を描く本作、その癒し度200%の見どころとは?

●『サムダルリへようこそ』ストーリー

 済州島の漢拏山(ハルラサン)のふもとにあるサムダルリ(三達里)。貧しくもたくましく育ったサムダル(シン・ヘソン)は、ソウルでの成功を夢見て上京。8年のアシスタント生活を経て、フォトグラファーとして成功し、華やかな生活を送っていた。

 一方、済州島の気象庁で予報官として働くチョ・ヨンピル(チ・チャンウク)は、こだわりが強すぎるあまり、上司から煙たがられている。

 そんなある日、ヨンピルは幼なじみのサムダルが、ソウルで問題を起こし、ニュースになっていることを知る。さらに、密かに島に帰ってきていたサムダルに遭遇。ヨンピルにとってほろ苦い思い出がある彼女だが、惨めな姿を見て放っておけず……。

■チ・チャンウクの自然体な姿に癒される『サムダルリへようこそ』

“ロマンス職人”の異名を持ち、日本でも高い人気を持つチ・チャンウクが、本作で演じるのは、済州島気象庁に勤める変わり者の気象予報官チョ・ヨンピルだ。

 高校生のときに気象情報の誤報により母親を亡くした彼は、愛する島の人たちを守るため予報官になったような心根の温かさを持つ。島の気象予報には一切の妥協がなく、ああだこうだと口を出すものだから、お偉方から見たら“厄介な存在”だ。

 見た目はとびきりイケメンゆえ、『都会の男女の恋愛法』や『僕を溶かしてくれ』など、都会的なデキる男がハマるチ・チャンウクだが、本作では人の心にそっと寄り添うような“優しさ”がにじみ出るキャラクターを表現している。

 誰にでも明るく屈託がないが、物語が進むにつれ、周りの人を傷つけまいと、つらいことは自分ひとりで抱え込んでいる姿も描かれ、ほろりとさせる。そんな素朴で世話好きの“田舎の人間”を自然体で魅せ、あらためて演技の上手さを感じずにはいられない。

 そんなヨンピルの幼なじみで“忘れじの人”が、カメラマンとして成功したものの、パワハラ問題で名声をすべてを失い、故郷のサムダルリに戻ってきたチョ・サムダルだ。

生まれ変わってもよろしく』など、これまでも多くのぶっ飛びヒロイン役を演じてきた“コメディエンヌ”シン・ヘソンが、超がつく負けず嫌いのヒロイン、サムダルに扮し、チ・チャンウクと息の合ったやり取りを見せている。

 互いに心を寄せながら、別れてしまったのはなぜか。過去のエピソードを織り交ぜながら、その真意が明かされていく過程、心の傷を癒やし合い、素直な気持ちを取り戻していくさまは、じわりと心に染みる。