2023年も世界中を魅了してきた韓国ドラマ。SBS、MBC、KBSと韓国の3つの地上波放送局がその年に放送された作品のなかで、大きな話題を呼び、放送業界を活気づけた作品や俳優に賞を授ける年末恒例の地上波「演技大賞」にも注目が集まっている。
どんなドラマが放送されたか、1年を振り返ることができると同時に、“今年の顔”が明らかにもなる。華やかな雰囲気のなかで仲間と作り上げた作品を祝う姿は格別だ。地上波3局のなかでもっともドラマの元気がよかったのは今年もSBS。『復讐代行人2~模範タクシー~』や『マイ・デーモン』を筆頭に、ヒット作・秀作揃いで接戦が予想されている。
2022年は『悪の心を読む者たち』のキム・ナムギルが大賞を受賞。視聴率に爆発力があったわけでもなく、また上半期の放映作品は不利といわれるなかでの受賞にキム・ナムギル自身が驚いていたのが印象的だった。ディレクターズチョイスに『わずが1000ウォンの弁護士』のナムグン・ミン、最優秀演技賞には、ファンタジードラマ部門に『アゲイン・マイ・ライフ~巨悪に挑む検事~』のイ・ジュンギ)、ロマンス・コメディドラマ部門で『社内お見合い』のアン・ヒョソプとキム・セジョン、ジャンルドラマ部門『なぜオ・スジェなのか』のホ・ジュノとソ・ヒョンジン、『ファースト・レスポンダーズ 緊急出動チーム』のキム・レウォンがそれぞれ受賞した。
注目の「SBS演技大賞」授賞式は12月29に開催。日本ではCS局KNTVにて、2024年1月1日20時30分より放送予定だ。ここでは改めて2023年のノミネート作を振り返り、大賞の行方を占う。(記事全2回のうち後編)
■2023年「SBS演技大賞」予想!受賞候補作品リスト〈後編〉
★受賞候補作品ラインナップ(韓国放送日)
●『ファースト・レスポンダーズ 緊急出動チーム』シーズン2(8月4日~9月9日)キム・レウォン主演
※日本ではディズニープラス スター 全話独占配信中
キム・レウォンの新たな当たり役となった“珍島犬”の異名をもつ刑事ホゲと、ブルドーザーと呼ばれる消防士ドジン(ソン・ホジュン)を中心に、警察と消防が協力しながら人命救助や事件解決に奮闘する姿を描く人気捜査劇。
シーズン1から追う連続放火事件から物語はスタート。新たに科捜研パートが追加され、より極悪にまた巧妙になった事件と対峙する。新加入のオ・ウィシク、チョン・ソンウら曲者俳優が活躍。ホゲ、ドジン、ソルの三角関係にも変化があり、切なさも呼んだ。
●『国民死刑投票』(8月10日~11月16日)パク・ヘジン主演
※日本ではPrimeVideo独占配信中
同名ウェブ漫画を原作に、法の裁きを免れた悪質な犯罪者たちを対象に「国民死刑投票」を行い、死の制裁実行する正体不明のゲタル(犬の仮面)と警察の攻防を描く。
特別捜査班のリーダーで、有能だが荒っぽい刑事をパク・ヘジン、正義感の強いサイバー捜査官をイム・ジヨン、そして「ゲタル」と疑われる、長期受刑者の法学者をパク・ソンウンが扮する。「ゲタル」は誰なのか、徐々に明らかになる過去の因縁など、回を増すごとに濃密な展開に。悪役に扮したキム・グォン、キム・ユミらもインパクトあり。
●『7人の脱出』(9月15日~11月17日)オム・ギジュン、ファン・ジョンウム主演
※日本ではLeminoにて独占配信中
モンスター級の話題作『ペントハウス』のスタッフが再タッグ。主人公がみな悪人という復讐劇を生み出した。描かれるのは、自分たちの利益のためなら手段を選ばない7人の悪人の7つの罪。よりめまぐるしく、より激しく展開する予測不能の物語がクセになる人が続出。
『ペントハウス』に続き強烈なキャラクターを怪演するオム・ギジュンを筆頭に、初の悪役挑戦となったファン・ジョンウム、そしてイ・ジュン、イ・ユビらが話題の人に。シーズン2は2024年の放送予定。