2023年も多くのドラマがワールドワイドで愛されてきた韓国ドラマSBSMBCKBS韓国の3つの地上波放送局がその年に放送した作品のなかで、大きな話題を呼び、放送業界を活気づけた作品や俳優に賞を授ける年末恒例の地上波演技大賞授賞式が迫ってきた。

■2023年「MBC演技大賞」有力候補は?ナムグン・ミン主演時代劇『恋人(原題)』が大ヒット

 MBC演技大賞は12月30日に開催される。どんなドラマが放送され、人気を得たのか、1年を振り返ることができると同時に、“今年の顔”が明らかにもなる。一緒に作品を作った仲間が再び集い、ともに作り上げた作品を祝う姿は格別だ。

 さらに、2024年のドラマの主役たちがプレゼンターとして登場し、新作の予告映像が紹介されるため、韓国ドラマファンの興味もつきないだろう。

 2022年はディズニープラスを通して世界配信された『ビッグマウス』が今年のドラマ賞をふくむ4冠を達成。主演のイ・ジョンソクが人生2度目の大賞を受賞した。またミニシリーズ部門の最優秀演技賞を『ゴールデンスプーン』のユク・ソンジェBTOB)が、優秀演技賞を『禁婚令:朝鮮婚姻禁止令』のキム・ヨンデパク・ジュヒョンらが獲得するなど、伸び盛りの若手スターの受賞が目立った年だった。

 2023年のMBCを振り返ると、全体的に視聴率が伸び悩み、ドラマ不振が報じられた。そんななかで気を吐いたのは、ナムグン・ミン主演の重厚なロマンス時代劇『恋人(原題)』だ。回を重ねるごとに視聴率を上げ、話数も延長されるなど、「時代劇のMBC」のプライドを守ったといえよう。続く、美しい韓服の着こなしとキャラクターで魅了するイ・セヨン主演の『烈女パク氏契約結婚伝』にしっかりとバトンをつないでいる。

 ウ・ドファンキム・ミョンスエル)は除隊後復帰作としてそれぞれ『朝鮮弁護士(原題)』『ナンバーズ〜ビルの森の監視者たち〜』に主演し、新しい姿と魅力を発揮した。また、週1回放送という新しいスタイルで放送された『ワンダフルデイズ』は、チャウヌASTRO)とパク・ギュヨンのさわやかカップルが日本でも人気を博している。

 一方、長編ドラマは『魔女のゲーム(原題)』のチャン・ソヒや『復讐の渦~因縁の父娘~』のキム・スンスらベテラン勢が熱演を繰り広げたが、『三度目の結婚(原題)』で久々に善良なキャラクターに挑んでいるオ・スンアがどう評価されるかも気になるところ。

 もちろん、『恋人(原題)』『コクドゥの季節』『朝鮮弁護士(原題)』『烈女パク氏〜』が候補となっているベストカップル賞の行方にも注目したい。

 なお、『ワンダフルデイズ』で犬に変身するヒロインをキュートに演じているパク・ギュヨンがMCに初挑戦。この授賞式の模様は12月30日午後8時30分より、日本ではCS局KNTVにて衛星生中継される。

★2023年「MBC演技大賞」編集部おすすめのノミネート作品 ※()内は韓国放送日時

●『コクドゥの季節』(1月27日〜3月24日)キム・ジョンヒョンイム・スヒャン主演

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 愛する人を忘れられず、人間に天罰を下す死神となった男と、彼の恋人の生まれ変わりの女性との運命の愛を描くファンタジーロマンス。『哲仁王后〜哲仁王后~俺がクイーン!?〜』のキム・ジョンヒョンが、死神コクドゥと、彼に乗り移られる医師、そして前世である高麗時代の武人とタイプの全く違う3人の男を巧みに演じ分ける。ヒロイン役のイム・スヒャンとのテンポよいやりとりも心地いい。

●『朝鮮弁護士』(3月30日〜5月20日)ウ・ドファン主演

※KNTVにて2024年1月6日よりアンコール一挙放送スタート

 ウ・ドファンが朝鮮時代の弁護士=外知部(ウェジブ)に扮した法廷ロマンス時代劇。除隊後復帰作として時代劇を選んだウ・ドファンが、軽快で破天荒なキャラクター、ハンスを好演。頭の回転早く、口がうまくて腕の立つ曲者キャラぶりは新たなファンを獲得。キム・ジヨン扮する先王の娘ヨンジュをめぐる、チャ・ハギョン演じる真面目なエリート官僚ジソンとの恋の三角関係も見どころに。

●『ナンバーズ〜ビルの森の監視者たち〜』(6月23日~7月29日)キム・ミョンス(エル)、チェ・ジニョク主演

※日本ではLemino独占配信中(1〜5話無料開放祭り中)

 大手会計事務所にはびこる不正・不条理に立ち向かう高卒会計士の活躍を描くヒューマン復讐劇。これが除隊復帰作となったキム・ミョンス(エル)が、恩人の死の真相を追求する正義の人に。エクボを輝かせながら、次々と問題をクリアしていく姿がさわやかかつ痛快! チェ・ジニョク演じるエリート会計士とのケミも魅力。もちろん、最大の敵として立ちはだかるチェ・ミンスの存在感は格別だ。