――チョン・ソミンさんとは、2015年公開の『二十歳(ハタチ)』以来、2回目の共演ですね。

 今回のチョン・ソミンさんから、経験による余裕を感じることができましたね。現場での年輪を重ねたというか……。僕もそう思われるかなと、ソミンさんを見ながら思いました。僕が「どたばた」とした感じなら、ソミンさんには落ち着きから来る安定感があって、見ている人を不安にさせない。素敵だと思いますね。

『二十歳』の時より確実に仲よくなった気がします。あの時は、どうしてもキム・ウビンさんとジュノ2PM)さんのシーンが多かったので、そこまで親しくはなれなかったんですが、今回の作品では、互いのスタイルもよく分かりました。

 最近MBTI(※心理学をベースに16のタイプに分けた性格診断)がはやってますが、ソミンさんはMBTIの天才なんです(※今回のキャラクターをMBTIに当てはめて性格づけをしたりしたそう)。そんな話をしながら親しくなりました。

――今回演じたジョンヨルという役柄を、どうやって作り上げていきましたか。

 僕が関わる作品のほとんどが、現場で作り上げられていく場合が多いですね。いくら考えてから行ったとしても、撮影現場に着いてみると動線が変わったり小道具が変わったりしますよね。撮影現場に行く時は基本的な枠組みとセリフを考えて行き、そこから作り上げていくほうです。

 コメディだからより難しいというわけではありません。いつも難しいんです。コメディ作品の撮影では、より監督と話すことが多いですね。というのも、コメディはタイミングによって左右されることがあります。あと1秒長く見せるかどうかで笑えるかどうかが決まる。それは監督の判断です。だから監督のスタイルをキャッチして演じるんです。僕は『デッドプール』(2016年)や『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009年)といった映画のユーモアが好きなんですが、そういう部分が監督と合っていてよかったです。

――記憶に残ってるシーンはどこですか?

 (記憶を失うことになる)交通事故のシーンを撮影する時、事故直前までのつながりに空白ができたので、僕とチョン・ソミンさんとで作りました。僕は友達といる時、よく互いの言葉をまねして言ったりしますが、それがこんなに憎たらしいと思いませんでした。 

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