全16話を完結し、tvNドラマの歴代視聴率1位を記録した『涙の女王』(日本ではNetflix独占配信中)。主人公ヒョヌ(キム・スヒョン)のヘイン(キム・ジウォン)に対するひたむきな愛に心打たれた人も多いと思う。
今回はヒョヌの原点ともいえるキム・スヒョンの映画デビュー作『10人の泥棒たち』を紹介しよう。
■『涙の女王』主演キム・スヒョンの映画デビュー作『10人の泥棒たち』、ベテラン俳優に囲まれても埋もれなかった超大型新人
映画『10人の泥棒たち』は、前半の限られた出番ながら、当時24歳のキム・スヒョンが鮮烈な印象を残した作品だ。
この映画はキャストがすごい。『モガディシュ 脱出までの14日間』のキム・ユンソク、『イカゲーム』のイ・ジョンジェ。『7番房の奇跡』のオ・ダルス。『エクストリーム・ジョブ』のシン・ハギュン。『シュルプ』で共演するキム・ヘスクとキム・ヘス。本作の翌年、キム・スヒョンと共演する『星から来たあなた』のチョン・ジヒョン。
このような豪華キャストのなかで、キム・スヒョン扮するチャンパノは10人の泥棒のマンネ(末っ子)的な存在だった。
映画の冒頭、10人が香港で集合する場面では、ブルース・リーを意識した髪型や黒いシャツでリーダー格のマカオパク(キム・ユンソク)に、「タメ口はやめて」と静かに盾突いたり、自分を子ども扱いするポッキ/エニコール(チョン・ジヒョン)の唇を奪ったり、マカオではゲイのホテルマネージャー(チェ・ドンムン)に唇を奪われたり……監督の様々な演出に、期待の超大型新人であることが伝わってくる。