■ヒット作、話題作に出ずっぱりの個性派バイプレイヤー、クァク・ジャヒョン
メイン以外のキャストでハッとしたのは、住民以外の人たちがアパートに押し寄せ、住民が彼らを受け入れるべきかどうか会議をしたとき、真っ先に「部外者は追い出せ」と言った憎らしい男に扮したクァク・ジャヒョン(1976年生まれ)だ。2006年に舞台、2010年に映画デビューし、すでに40本近い映画に出演しているバイプレイヤーである。
最近では助演とはいえ、ファン・ジョンミン主演『ソウルの春』、チョ・ジヌン主演『デッドマン』、ナ・ムニ、キム・ヨンオク、パク・クニョン主演『ソプン(ピクニック)』、マ・ドンソク主演『犯罪都市4』などのヒット作、話題作に出ている注目すべき俳優だ。Netflixドラマ『イカゲーム』『明日』などにも出演している。
悪役、憎まれ役の印象が強烈で、記憶から消そうにも消せない俳優がいる。チング&ハン・ヘジン主演映画『26年』やコン・ユとチョン・ユミ主演映画『トガニ 幼き瞳の告発』のチャン・グァンはその典型だが、クァク・ジャヒョンもその例だ。なにしろ、いい意味で人相が悪い。
彼のダーティな印象を決定的にしたのは、パク・ヘイルとシン・ミナ主演映画『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』だ。友人の葬儀の場なのに、未亡人にまつわる下品な噂話を吹聴したり、くちゃくちゃ音を立てて飲み食いしたり……。演技ではなく地ではないのかと思うほどリアルな嫌な奴になりきっていた。その嫌らしさ加減は、主人公(パク・ヘイル)に酔ってからんだ地方の大学教授を演じたペク・ヒョンジンと双璧だった。