韓国北西部、京畿道の最北端に位置する漣川は、北から西にかけて軍事境界線を挟み北朝鮮と隣接している。澄んだ空気ときれいな水に恵まれた漣川では、ハト麦の栽培が盛んだ。

 三国時代に百済新羅高句麗の激しい攻防が行われた土地だったことから、郡の南西部の臨津江(イムジンガン)の川岸にある瓠蘆古塁(ホロゴル)には、高句麗が築いた城壁と、高句麗が滅亡したのちに新羅が積み上げた城壁が共存している。

臨津江川岸にある瓠蘆古塁(ホロゴル)には、高句麗が築いた城壁(奥)と新羅が積み上げた城壁(手前)が共存している

 1914年に開業した漣川駅は、38度線以北に位置していたため、かつては北朝鮮の管轄だったという歴史がある。2023年12月末に漣川駅がソウル地下鉄1号線の終着駅となったことに伴い、新駅舎が創業。

 現在、旧・駅舎は観光案内所として利用されている。旧・駅舎のそばに建つ蒸気機関車のための給水塔とともに、ノスタルジーを感じさせてくれる。

2023年12月末に創業した漣川駅の新駅舎
現在は観光案内所として利用されている旧・漣川駅舎と趣のある給水塔が郷愁を誘う

●漣川へのアクセス

地下鉄1号線でソウル駅から漣川駅まで約1時間45分。