ディズニープラスで配信中のコメディドラマ『ソウル・バスターズ』が、めちゃくちゃ面白い。だが、世間の評価は、熱狂的にハマっている人がいる一方、否定的な意見もあるようだ。

 主演は、『コーヒープリンス1号店』のキム・ドンウク。昨今はシリアスな役柄が続いていたが、『チェックメイト!〜正義の番人〜』以来、5年ぶりにコメディに出演した。

■最新コメディ『ソウル・バスターズ』が面白い!『コーヒープリンス1号店』キム・ドンウク主演の刑事ドラマ

『ソウル・バスターズ』の物語は、キム・ドンウクが演じる現場にほとんど出たことのない米国帰りの超エリート警察官トンバン・ユビンが、検挙率全国最下位の強力2班の班長に名乗り出るところから始まる。

 少々変わり者だが抜群の推理力をもつユビンは、強力2班のデキない刑事たちと次第に一致団結し、事件を解決していく……。

 そんなふうに説明すると、何の変哲もない刑事ドラマのようだが、このドラマはあくまでもコメディが“主”である。ユビンたち刑事が働く臨時庁舎からして、子供用のトイレや滑り台付きの階段などがある元保育園の建物。捜査の中でも風変わりな寸劇が急に始まったりして、そこここで話が脱線する。

 評価が二分しているのは、そうしたくだらない笑い(褒めてます!)の部分に時間が費やされて物語が進まないことが、刑事ドラマとして観ている視聴者には苦々しく感じられるからだろう。確かにそれもわからないでもない。 

 本作は、シットコム(シチュエーションコメディの略。1話完結の連続コメディドラマのこと)の制作陣が関わっている。脚本は、韓国のシットコム界のレジェンド的存在「ハイキック」シリーズのイ・ヨンチョルと『じゃがいも星 2013QR3』などを共同執筆したイ・グァンジェ、演出は、『ラケット少年団』を共同演出したアン・ジョンヨン監督。韓国のシットコム独特のノリが好きな人にはたまらないが、それが苦手な人にはハマれないのかもしれない。

 ドラマを何より面白くしているのは、濃ゆいメインキャラクターたちだろう。本作の原題は、『カンメガン 강매강』。「強力ではないが魅力的な強力班 강력하진 않지만 매력적인 강력반」を略した言葉だ。つまり本作は、キム・ドンウク演じるユビンと共に働く4人の刑事たちが主人公の物語といえるのである。

 なかでも特に目立っているのが、パク・ジファン演じるム刑事。個性的な容姿を活かした役柄でシーンスティラーになった『犯罪都市』以降、『私たちのブルース』など数々の話題作に出演しているパク・ジファンが、本作では元国家代表のボクシング選手の刑事に。

 昔気質でぶっきら棒な肉体派刑事なのだが、なぜか色気があってフェロモンを発しやすく、会う女性すべてをメロメロにさせる。これまでのパク・ジファンとはまた違ったユニークな姿に思わず吹き出してしまう。