■『ハイパーナイフ』主人公セオクが営む薬局のロケ地仁川広域市・江華島とは?

『ハイパーナイフ』の劇中、医師免許を失ったセオクは、京畿道坡州(パジュ)で3頭の猛犬とともに豪邸に暮らす。表向きは薬局を営み、そのはす向かいにある「マリ食堂」を毎日のように愛用するという暮らしぶりだ。

 この薬局と食堂の撮影が行われたのは、韓国の北西部、仁川広域市に属する江華島(カンファド)である。江華島は、済州島、巨済島、珍島に次いで、韓国で4番目に大きな島だ。

 韓国の建国神話に登場する檀君(タングン)が、祭祀を行ったといわれている摩尼山(マニサン)や、ユネスコ世界文化遺産に登録されている青銅器時代の支石墓(コインドル)がある。

ユネスコ世界文化遺産に登録されている江華島のコインドル

 高麗時代には(現・モンゴル)からの攻撃を受け、現・北朝鮮の開城(ケソンン)から遷都し、約40年間高麗の都が置かれたという歴史をもつ。

 肥沃な土壌で栽培されたさつまいもや蕪などの江華野菜や米、高麗人参は、ミネラル豊富で、江華島の特産品になっている。

 江華バスターミナルから徒歩15分ほどの場所に、早朝3時から営業している「江華チッ」という食堂がある。定食を注文すると、たくさんのパンチャン(おかず)とともに、美味しい江華のご飯がお盆の上に並ぶ。

『ハイパーナイフ』に登場するマリ食堂を彷彿とさせる江華島にある食堂「江華チッ」の定食

●江華島へのアクセス

 ソウル地下鉄2号線新村駅1番出口から徒歩7分の現代百貨店バス停から江華バスターミナルまで3000番バスで約1時間40分。