去る4月30日から5月9日にかけて、韓国の南西部に位置する全北特別自治道全羅北道)・全州チョンジュ)市で行われた第26回 全州国際映画祭。名前のとおり、世界各国から多彩なジャンルの映画が集まるお祭りだが、今年は地元で撮影が行われた『隠し味にはロマンス』が、ドラマとしては初めて公式上映され話題を呼んだ。

■Netflix新作『隠し味にはロマンス』、カン・ハヌル扮する極上レシピを狙うハンターとコ・ミンシ扮する全州の食堂を営むこだわりシェフによる美食ロマンス

D.P.-脱走兵追跡官-』シリーズのハン・ジュニ監督がクリエイター、『弱いヒーロー Class1』の共同演出パク・ダニが監督を務めるドラマ『隠し味にはロマンス』は、母が君臨する大手食品企業の次期トップの座を兄と争う男ハン・ボム(カン・ハヌル)が主人公。

 兄の策略によりスキャンダルに巻き込まれ失脚した彼は、ひょんなことから地方都市・全州で小さな食堂を営むシェフ、モ・ヨンジュ(コ・ミンシ)の実力に気づき、彼女のレシピを買い上げて最上級のレストランを作ろうと目論む。

 一方、素材に徹底的にこだわるために売り上げを伸ばせず、立ち退きの危機に直面していたヨンジュは、ボムが店で働いて誠意を示せば、投資したいという申し出を受けてもいいと伝える。​

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 5月12日からの放送(日本では同日よりNetflix配信)に先立ち全州国際映画祭では、5月4日に1、2話を特別上映。さらに監督や出演者たちが野外での舞台挨拶にも登場した。

 15年前にスタッフとして映画祭にかかわっていたというクリエイターのハン・ジュニはそのときに知った食堂や知人たちとの経験をもとに原案を執筆。伝統的な建物が並ぶ観光地名所・韓屋村や名物のコンナムル(豆もやし)クッパの有名店などでも撮影が行われた。