■『アラムンの剣』『王の男』など出演作品のOSTナンバーで会場を魅了

 黒のジャケット&ジーンズに着替えたのち、ステージは後半戦へ。『アスダル年代記:アラムンの剣』の『Chosen One』を皮切りに、自身が主演を務めた作品のOSTメドレーを展開。スクリーンには数々の名場面が映し出され、“俳優イ・ジュンギ”の軌跡を辿るようなステージに。ジュンギ自身も役者スイッチが入るのか、歌いながら顔つきがそのキャラクターになっていくのが不思議だ。

 なかでも胸を打たれたのは、今年で公開20周年を迎える『王の男』の『イニョン:因縁』の披露。歌いながら、思わず目を潤ませる姿にこちらも胸がいっぱいに。歌い終えると、「みなさんのおかげで迎えられた20周年です。コンギル、おめでとう!久しぶりに涙も流し、すっきりした気持ちです」と、語った。

 さらに、日本語楽曲のカバーも。ジュンギ自身が大好きな曲だという米津玄師の『Lemon』、韓国でも大ヒットしたアニメ『君の名は。』の主題歌でもありRADWIMPSの『前前前世』を熱唱。本編最後の曲『FOR US』まで、豊かな表現力で歌い上げた。

写真提供:THE STAR PARTNER
写真提供:THE STAR PARTNER

 そして、最高の盛り上がりのままアンコールへ。ダボっとした大きめのスーツにパナマ帽を合わせたスタイルで再びステージに登場したイ・ジュンギ。「これからダンスパーティーです。ジュンギ・ダイエットはわかりますか? ジャンプしなくてもいいから、こんなふうにして(かかとを上げ下げしてリズムをとる)」とファンに笑顔でレクチャー。

 さらに「今日もいい日だなぁ!」としみじみ語り(日本語で)、会場もテンションMAXに達したところで、カバーダンスに突入。ダンサーたちを従えて、G-DRAGONの『POWER』『HOME SWEET HOME』『TOO BAD』、そしてPSYの『That That』などファンクなダンスナンバーに合わせて、パフォーマンスを次々と繰り広げていく。軽やかなステップ、しなやかでありながら力強い動き、ハットを使ったセクシーな仕草まで、すべてが圧巻の一言。最後の最後まで全力でファンを楽しませようとする姿に、ファンも全力で応え、会場は熱気と一体感に包まれた。

 ラストナンバーに彼が選んだのは、竹内まりやの名曲『元気を出して』。温かく背中を押してくれるような歌詞を丁寧に歌い上げたイ・ジュンギ。「たくさん汗をかいて、涙も流して、情熱も注いで……僕が生きていることを実感させてくれた皆さんがいて、僕にとってとても価値のある時間となりました。皆さんが僕のエネルギーであり、僕の命です」と、会場のファンを見渡し、満ち足りた表情で語る姿になんともいえない幸せな気持ちにさせられた。「韓国に戻ったら、次の作品を決めたい」という言葉もあり、よいニュースを心待ちにしたい。

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