家族の絆を描いて心揺さぶる物語を展開させた韓国ドラマ『カーテンコール』。カン・ハヌル、コ・ドゥシム、クォン・サンウといった豪華な顔ぶれの中でも、ひときわ物語を優しく包み込んだのがハ・ジウォンだった。彼女はこの作品で、時代を隔てた2人の女性を見事に演じ分けた。(以下、一部ネタバレを含みます)
■『カーテンコール』でハ・ジウォンとカン・ハヌルが繰り広げた切ないラブロマンス
ドラマの舞台となるのは名門「ホテル楽園」。コ・ドゥシムが演じるのは、その頂点に立つ会長チャ・グムスンだ。そして、孫娘であるパク・セヨンをハ・ジウォンが演じた。
セヨンは、愛する祖母が人生のすべてを捧げて築き上げたホテルを、売却しようとする兄の手から守るために支配人として孤独な戦いを挑む。凛とした姿で働く彼女の美しさは、見る人の心に爽やかな風を送り込んだ。
ハ・ジウォンの真骨頂は、若かりし頃のグムスンの姿にも宿っていた。舞台はかつての北朝鮮。そこで彼女は、カン・ハヌルが演じた最愛の夫と運命的な出会いを果たす。
しかし、幸せな時間は、朝鮮戦争によって無情にも引き裂かれてしまった。幼い子供を抱えながら愛する人と離れ離れになり、たった1人で韓国へ渡り、クッパを売る商いからホテル王へと上り詰めた。ハ・ジウォンは、その胸の奥に秘められた哀しみを湿った情緒で演じきった。
そして、現代のグムスンは、余命3ヶ月と告げられてしまった。彼女は「北朝鮮にいる孫に一目会いたい」と願う。秘書室長のチョン・サンチョル(ソン・ドンイル)は奔走するが、本物の孫(ノ・サンヒョン)は反社会的な男であった。
そこでサンチョルは、無名の舞台俳優ユ・ジェホン(カン・ハヌル)を「代役」として雇い、偽の孫に仕立て上げる。つまり、カン・ハヌルもまた、過去の夫と現代の偽の孫という1人2役を演じたのである。