序盤から湘南の観光地、江の島や江ノ電がたくさん登場するNetflix新作『恋の通訳、できますか?』。よく知っている場所が舞台になって、とても親しみやすい。
物語の冒頭、チュ・ホジン(キム・ソンホ)とチャ・ムヒ(コ・ユンジョン)は、運命に導かれるように江の島で出会った。多言語を自在に操る卓越した知性を持つ通訳士のホジンに対し、ムヒは思うように役をつかめない若手女優であった。(以下、一部ネタバレを含みます)
■Netflix『恋の通訳、できますか?』序盤の見どころは?長い眠りから目覚めたら、売れない女優が大スターになっていた!
日本を訪問中の2人がラーメン店のカウンターに偶然並んでいると、緊急事態が発生する。店内に居合わせたイタリア人家族の幼い子供が、食べ物のアレルギーによって激しい発作を起こしたのだ。母親はパニックに陥って動転していた。
この窮地において、ホジンのマルチリンガルとしての才能が光を放つ。彼は言語の壁を軽々と越えて家族や店の人と意思疎通を図り、迅速かつ的確に救急搬送を仕切った。
イタリア人家族は心から感謝し、レストランのディナーを予約したと連絡を寄越した。贅沢な招待を受けて、ホジンとムヒは夕食を共にする約束を交わしたが、その誓いが果たされることはなかった。
実は、ホジンが江の島に来たのは、単なる気まぐれではなかった。彼にはどうしても忘れられない女性がいて、その追憶のためだった。その彼女と再会できる好機が訪れたことを知ったホジンは、ムヒとの約束を果たすことなく、その場所へと向かってしまった。
韓国に帰国したムヒは、1本のゾンビ映画への出演を機に、その運命を激変させる。ビルから落下する緊迫したシーンで彼女を支えていたワイヤーが断裂。地上へと叩きつけられたムヒは意識不明となり、そのまま病院のベッドで眠り続けることとなった。
しかし、彼女が深い眠りに沈んでいた半年の間に事態は急展開した。映画はヒットし、無名に近かった彼女の不慮の事故と、その後の容態はSNSを通じて世界中へと拡散。いつしか彼女は、その動向が世界規模で注視される「悲劇のヒロイン」になっていた。
奇跡的に目を覚ましたムヒを待っていたのは、かつての売れない女優としての日常ではなく、世界中のメディアが追い求めるトップスターとしての喧騒であった。連日のように海外メディアからの取材が殺到する中、彼女の言葉を世界に届ける通訳者として再びその姿を現したのが、他ならぬホジンであった。
ホジンが仕事を通して彼女に近づいたのには、切実な理由があった。それは、かつて江の島でムヒがSNSに投稿した1枚の写真――そこに写っている自分の写真をどうしても削除してほしかったからだ。そこには、過去の恋にこだわる彼の切実な思いがあった。
こうして再会した2人。ちょっとした葛藤を抱えながらも2人の縁は途切れなかった。