■田舎町の商業施設はバスターミナルの周囲に集まっている

『都会の部長 田舎へ行く』3話で、田舎暮らしに嫌気がさしたテフンの次男が、末っ子の三男を連れて逃亡する際、バスターミナルに行くシーンがあった。

 韓国では田舎へ行けば行くほど、鉄道よりバスが身近な交通手段だ。地方を旅するとき、飲食店や市場、宿所を探したかったらバスターミナルへ行けばいい。兵役中の軍人が家族や恋人と別れを惜しんでいる姿もバスターミナルではよく見かける。

 次男と三男の姿が見えなくなったとき、村長が人探しの放送をしたり、パニックになった両親や村人が集まったりしたのが「マウル会館」だ。マウル(村)の集会所なのだが、田舎ではたいていお年寄りが日がな一日時間つぶしをする「敬老堂」を兼ねる場所となっている。

 筆者はその土地の歴史などを取材するときは迷わずマウル会館に向かう。ただ話が聞けるだけでなく、果物やお菓子をすすめられたり、植民地時代に覚えた日本語を聞かせてくれたりと、都会ではなかなか見られなくなった人情味を感じることができる場所だ。

田舎のバスターミナル(全羅北道扶安
済州・朝天邑のマウル会館で花札に興じるハルモニたち

 本作は、移住してきたテフン一家と村人の関係は少々険悪なのだが、いざ子供のこととなると我がことのように心配する村人たちの姿にホロッとさせられる。

 テフンがソウル復帰を果たせるかどうかも気になるが、こうしたドラマは細く長く続いてくれるとうれしい。チェ・ブラムキム・ヘジャキム・ヨンゴンコ・ドゥシム主演で1980年から2002年まで22年間放送された長寿ドラマ『田園日記』のように。

●配信情報

『都会の部長 田舎へ行く ~異動先はシムウミョン ヨンリリ~』

U-NEXTにて独占配信中(毎週木曜日、最新話更新)

[2026年/全12話]演出:チェ・ヨンス 脚本:ソン・ジョンリム、ワン・ヘジ

出演:パク・ソンウン、イ・スギョンイ・ジヌチェ・ギュリ、イ・ソファン

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『都会の部長 田舎へ行く ~異動先はシムウミョン ヨンリリ~』U-NEXTにて独占配信中 Licensed by KBS Media Ltd. (C)2026 KBS. All rights reserved