『21世紀の大君夫人』の物語は、21世紀の韓国に王室制度が残っているという設定になっている。その中で、王族のイ・アン大君(ビョン・ウソク)と財閥キャッスル・グループの令嬢ソン・ヒジュ(IU)は、契約結婚という形式ではあったが、無事に結婚することになった。しかし、2人の前に最大の敵が立ちはだかる。(以下、一部ネタバレを含みます)
■『21世紀の大君夫人』思慮深いイ・アン大君と頭脳明晰なヒジュ、府院君の魔の手にどう対処するのか
イ・アン大君とヒジュの結婚に際して、王家は様々な荒波にさらされている。イ・アン大君が暗殺を狙われてヒジュが誤って毒殺されそうになったり、何者かが契約結婚の契約書を流出させて国民の批判を受けたり……。
王宮が騒然とする中で、今度は幼い国王がイ・アン大君に譲位する王命を下す、という展開になっていった。この事態を受けて、不気味な存在感を見せているのが府院君(プウォングン)である。
ここで改めて府院君という身分について見てみよう。
府院君は王妃の父親を指しており、最高級の爵号を持っている。過去の朝鮮王朝でも、府院君の身分を利用して外戚として王宮で権力を持ち続けた人が何人もいる。それゆえ、王家としても特に警戒しなければならない相手なのである。
『21世紀の大君夫人』で言えば、大妃ユン・イラン(コン・スンヨン)の父親であるユン・ソンウォン(チョ・ジェユン)が、府院君に該当している。過去に王妃を多数輩出しているユン(尹)氏一族の当主だ。それなのに、「悪役」を一手に引き受けている。
ソンウォンは何よりも、家門に対する自負心が強烈で、どんな手段を使ってでも一族の権力を高めることだけをもくろんでいる。
特に、国王が幼いので、外戚として有利な立場にある。国王の母親イランはソンウォンの娘なので、いくらでも融通を利かせることができる。ユン家の権力基盤を強くする好機であることは間違いない。
それを阻もうとするのがイ・アン大君であり、必然的に両者の対立が根深くなっている。