――日本の実力派俳優と息を合わせてみて、何か気づいたこと、勉強になったことはありましたか?
「実は、滝川は1人で過ごすことが多いキャラクターだったので、他の俳優さんと交流する機会は多くはありませんでした。それでも、皆さんとの共演シーンでは、すべての俳優がリハーサルから全力でエネルギーを注いでいる姿を見て、演技への姿勢が違うなと思いました。
また、高橋一生さんは、僕よりもキャリアの長い先輩ですが、現場でリラックスできるよういろいろ気遣ってくださいました。『次回作でも一緒に仕事したいね』と声をかけていただきましたが、ぜひまた日本の作品で一生さんと共演できればと思っています」
――役作りに関して、見た目や仕草の癖などで、イルさんのアイデアを加えた部分があれば教えてください。
「原作の中では、滝川はマッサージボールを握りながら考え事をするんですが、ドラマでは韓国から来た設定でしたので、韓国の年配の方たちがよくやる手の中でクルミをグリグリと転がす仕草を取り入れるのはどうかと、監督に提案してみました。クルミを転がす音が恐怖心を誘発するということで、監督も気に入ってくださり、すぐに了承してくださいました。それから靴も、僕が兵役のときに履いていた戦闘靴を提案したんですが、これも『いいね!』と監督に言っていただき、最初から最後まで戦闘靴を履くことになりました」
(インタビューは後編に続く)
●チョン・イルProfile
1987年9月9日生まれ。2006年、『思いっきりハイキック』の高校生役でデビューし、一躍ブレイク。その後は、ラブコメディからホームドラマ、ヒューマン、アクションなど幅広いジャンルで活躍。特に、『太陽を抱く月』『ヘチ 王座への道』『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』など、時代劇で存在感を放ち、日本でも熱い支持を集めている。2025年は3年ぶりのドラマ復帰作『華麗な日々』をヒットに導いた。
●『犯罪者』ストーリー
白昼の駅前広場で起きた通り魔事件の唯一の生き残りである繁藤修司(水上恒司)は、搬送先の病院で見ず知らずの男から「あと10日生き延びれば助かる」という不可解な言葉を投げかけられる。一方、事件を追う刑事・相馬亮介(高橋一生)は、事情聴取での修司の発言に違和感を抱いていた。そんな中、命を狙われた修司を間一髪のところで救った相馬は、疑念が深まり、知り合いの元テレビマンのフリーライター・鑓水七雄(斎藤工)を訪ねる。やがて3人は、見えない敵との闘いに巻き込まれていき……。
●配信情報
『犯罪者』Prime Videoにて世界独占配信中
[2026/全7話]原作:太田 愛『犯罪者』(角川文庫/KADOKAWA) 監督:松永大司 脚本:櫻井武晴
出演:高橋一生、斎藤工、水上恒司、ユースケ・サンタマリア、MEGUMI、青木崇高、チョン・イル、井上瑞稀(KEY TO LIT)/内野聖陽