映画『エゴイスト』の松永大司監督が手がけたPrime Originalドラマシリーズ『犯罪者』。高橋一生、斎藤工、水上恒司という日本の実力派俳優3人が出演する本作に、韓国では「時代劇の貴公子」とも呼ばれるチョン・イルが参加した。日本ドラマでクライムミステリーのダークヒールに初挑戦したチョン・イルに、その意気込みを聞いた。(インタビュー前後編の前編)

■「誰が見ても、いい人に見える」からこそミステリアスに。チョン・イルによるダークヒールが魅せたかったもの

――日本ドラマ『犯罪者』のキーパーソンである滝川役として出演することになった経緯を教えてください。

「実は、松永監督とは、監督が韓国に来たときに偶然お会いしたことがあるんです。その後、僕が主演した『高速道路家族』が日本で公開されて、それを観た監督が、僕といつか仕事をしたいと関心を持ってくださったそうです。

 今年の初めに監督が『犯罪者』を準備するにあたって、“滝川”のキャスティングを考えたときに真っ先に思い浮かんだということで、僕のところに電話をくださいました。『こんな作品があるんだけど、このキャラクターがすごくあなたに似合っていると思うので、一緒にやってほしい』とおっしゃってくださって、その場ですぐに『わかりました』と応えました。僕のことが思い浮かんだのは、『誰が見ても、いい人に見える人に滝川をやってほしい』と思ったからだそうです」

――滝川役を演じるにあたり、何か準備はしましたか?

「原作の小説を購入して3回読み込み、滝川がどんなキャラクターなのか、この作品はどんなストーリーなのかを分析しました。そのうえで、ドラマではキャラクターが日本人から韓国人に変更されているので、松永監督の作品ならではの滝川を、監督と一緒に作り上げていきました」

写真提供:HiRAO INC

――今回初めて日本ドラマに出演されましたが、撮影の中で印象に残ったことはありましたか。

「長い間待ち望んでいた日本の作品に、ついに出演できるということで、本当に幸せな気持ちで撮影に臨みました。日本の撮影は、段取りやリハーサルにとても長い時間をかけます。俳優が作品の世界に入り込みやすい環境を作ってくださっているんだと感じました。それが、松永監督のスタイルでもあるんだと思います。そういったことが、演技をする上で非常に役立ちました。自分が出演しているシーンをあらためて見て、『自分ってこんな演技をするんだ!』と驚きましたが、これも監督がリードしてくれたおかげだと思います」